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練習を終えた部員達が水道にやってきた。
粉末プロテインの大きな袋を持ったクプス先輩、マイシェイカーを持って水を入れているジス先輩と、そのジス先輩にずっと引っ付いてるジョンハン先輩。
2年生の中でも例の顔面強トリオが現れたみたいだ。ユナオンニはまだ体育館で片付けをしているし、私ひとりでここにいるのもなんだか居心地が悪い。
「ばっ!ジョンハナ!!お前粉入れすぎなんだよ!!」
「いいじゃんクプスムキムキなんだし〜」
「そうそう、ムキムキだし全然これくらい飲めるよ」
ちらっと見るとクプス先輩のシェイカーの中に、液体にすらなってないドロッドロのプロテインが入っており、ジョンハン先輩とジョシュア先輩は楽しそうにケラケラ笑っていた。
「これをどうやって飲めって言うんだよ!?」
「いけるって!クプスならいける」
「はぁ、ジョンハナ...」
結局プロテインはジョンハン先輩の空のシェイカーに集められ、いい感じに水と調和させたみたいだ。
練習中の3人とは違う、高校2年生相応のイタズラに心の中で笑ってしまった。なんでお前が笑ってんだよ!って思われるのも嫌だし、私はじっと真顔を貫き通す。
まだ入部して一ヶ月も経ってないし、自分の仕事に精一杯で部員達とはコミュニケーションが取れていない。
1年生の中でも話せるのはホシやジュンくらいだし...先輩達となんて一言も喋ったことないのだ。
「え〜い、クプスや〜」
「おい!バカッ!!」
水を掛け合いながら遊んでいる3人(主にクプス先輩とジョンハン先輩)を横目で見ながら、ただ黙々とクーラーボックスを洗いながら思った。
...私、あの人達と仲良くなれるのかな...。
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作者名:key | 作成日時:2021年1月5日 15時