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ぞろぞろと教壇に移動した1年生達は、ソワソワしながらも先輩達からの言葉を待っている。
そんな私たちを見回したかと思ったら、部長さんは笑顔でこんなことを言った。
「今から決意表明しろ!」
「エッ!?!?」
クォン君の驚いた声が耳に入った。でも驚いてるのは彼だけじゃなくて、私も、他の1年生も目を点にしている。
「わりぃな〜、毎年恒例なんだよ」
そんな急に!?とも思ったけど、2、3年生は全員ニッコニコで、彼らも乗り越えてきたんだな...なんてふと思った。
「じゃあビデオ回しますね」
さっき自己紹介で名前を知ったばかりのあの目がぱっちりとした先輩、チェスンチョル先輩がそう言ってスマホを向けてきた。
途端に慌て出す1年生達だけど、そんな時にクォン君は真っ先に教壇に躍り出ていく。
「クォンスニョンです!!俺はこのチームのエースになります!!!!」
この場にいる誰よりも大きな声。
気合いは十分で、きっと冗談じゃないんだろう。目が本気だった。
「イジフンです。ポイントガードとして、チームの要になることが目標です」
「チョンウォヌです。...とにかく、勝ちたいです」
「ムンジュンフィです!みんなと一緒に3年間バスケを楽しみたいです!!」
性格もバラバラだとは思っていたけど、決意表明まで多種多様で笑ってしまった。
率先してみんなを引っ張るクォン君や、真逆の冷静沈着なイ君。そしてそんなメンバー達を一歩後ろから眺めるチョン君に、掴みどころのなさそうな変化球ムン君。
まだまだ彼らのことはよく知っていないけど、直感で面白くなりそうだな、と思った。
「パクAです!このチームを勝利に導けるよう、全力でサポートします!!」
____一度きりの高校生活が、始まった。
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作者名:key | 作成日時:2021年1月5日 15時