7-TEEN (ページ11)

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「そういえば、クォン君が指さした人って...」

「あぁ！アイツ！俺のライバルなんだよ！！」

3人で喋りながら片付けをしていたら、何となく成り行きでそのまま一緒に帰ることに。

着慣れない制服に、見慣れない土地に、仲良くなったばかりの新しい友達と。

ちょっとくすぐったかったけど、二人のおかげですぐに楽しくなった。

「って、お前が勝手にライバルにしてるだけだろ」

「はぁ！？いやアイツも俺の事ライバルだと思ってたから！！」

「にしては反応薄めだったけどな」

チョン君は最初こそ無口な人のように思えたけど、慣れてくると結構喋ってくれた。もちろん、クォン君がいるからっていうのもありそうだけど。

話を聞いたところによると、クォン君が指をさしたあの男の子は、クォン君達と小中と地区が被っていた相手校の選手だったんだそう。

昔から何かと試合してきたらしいが、とっても上手いのだとか。

「あー！！総体でもアイツらに負けたし、高校でこそリベンジしてやろうと思ってたのに！！」

「まさか一緒のチームだとはな」

「くっそ...でもやっぱりうめーんだよな、アイツ...」

クォン君はマッチアップすることも多かったらしいから、人一倍ライバル視していたのだろう。

イジフン君というらしいその子は、私も今日少し見たけどコート外からでも何となく上手いなぁと感じた子だ。

「でもよく考えたら、アイツが仲間になってくれるなんてめちゃくちゃ心強くね？」

「まぁな。お前とも相性合うんじゃねーの？」

「うわ！！想像したら楽しくなってきた！！！」

ホームに上がってきたところで、方向が真逆の2人とはここでお別れとなってしまう。

大きく手を振ってバイバイと叫んでくれるクォン君と、ニッと口角を上げたチョン君。

これから楽しい毎日が始まるような、なんとなくそんな気がした。