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さっきよりもさらに空気が固まる僕達。
「っ!そんなことあるわけないでしょ!Aちゃんですよ!?」
「そ、そうですよヒョン!」
慌ててテヒョンイとジョングギが笑い飛ばそうとするも、口角は全く上がっていなかった。
...きっと、2人だって気付いてる。
気付いてるのに、認めたくないんだ。
「...お前ら、アイツがどんだけステージに執着してるか知ってるだろ。」
「でも、それとこれとは別で...!」
「別じゃねえよ。」
静かな空間に、ユンギヒョンの声が響いた。
「...別じゃ、ねえ。」
「じゃあどうするんですか。」
「どうするってそんなの、見なかったことにして、今まで通り...」
「ヒョンはそれでいいんですか?それで、っあんなに、泣きそうな顔してたのに...!」
「じゃあお前がどうにか出来んの?今からお前が助けに行って、そんでアイツの夢が叶わなくなったらどうすんの?
あんだけ練習して、あんだけ頑張ってて、それも全部無駄になったらお前が責任取れんの?」
「ヒョンっ!」
テヒョンイとユンギヒョンの口論がヒートアップして、慌ててナムジュニヒョンが仲裁に入った。
テヒョンイの言うこともわかるし、ユンギヒョンの言うこともわかる。
本当は今すぐにでも連れ戻してやりたいけど...そんなことして、ここまで頑張ってきたAちゃんの努力が全部無駄になってしまったら。そう考えると足が動かなかった。
自分だってどうしたらいいのか分からない。
ただ、肩を小さくして、涙を堪えて、何かを我慢するようにしてホールを去ったAちゃんの姿が頭にこびりついて離れなかった。
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てこゆの(プロフ) - もえさん» わー!!嬉しいお言葉ありがとうございます!!更新頑張ります!! (2020年6月13日 21時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 更新ありがとうございます!!こんなにハマった小説はじめてです!!!これからも応援しています! (2020年6月13日 17時) (レス) id: 43897485ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:key | 作成日時:2020年6月9日 19時