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気が付いたらもう40分くらい経っていたみたいで、時計を見た私達は慌てて元の部屋に戻った。

ガチャ、とドアを開けるとその瞬間、部屋の中のカメラが全部私達に向く。

この多くのカメラに圧をかけられるような空気が未だに慣れなくて、さっきまでは自由に出来ていたのにこの部屋に入った瞬間に不快感を覚えてしまった。

「今すぐ慣れろとは言わねぇ、でもそのうちきっと平気な顔で居られるようになる。」

シュガさんの言葉は魔法みたいだ。

そう言われたら何となくそうなるような気がするし、この視線もどうってことないって思えるようになる。

「...ありがとうございます。」

彼はフッと笑って、何事も無かったかのようにジョングクさんとテヒョンさんのところに戻っていった。

ジミンさんもシュガさんが行った後に小さな声で頑張ってね、と応援してくれた。

「ありがとうございます...!」

2人とも優しすぎてまた泣いちゃいそう。



午後から始まった歌の練習。

最初は振り分けから始まった。

あれこれ話し合って、ヨジャの声が浮かないようにと私達3人はハモリを中心に担当させてもらうことになった。

BTSの皆さんは自分のパートを中心に担当して、シュガさん以外のラップの部分をスビン君だったりラップが出来るナムジャ練習生達が担当するみたい。

「でもなぁ、ハモリだけってのもなんか寂しいよな。」

「折角の機会なんですし、俺達がいつも通り歌っても面白くない気がします。」

「ジニヒョンのとこならいけるんじゃないですか?」

と、決まったと思ってもなかなか終わらない話し合い。

それくらい熱が籠ってるんだなとも思う、流石だ。

「ジョングガ、見せ場のとこ交代してもいい?」

「いいですよ。むしろ色々メンバー変わった方が新鮮でいいと思います。」

シュガさんの新しい提案をすんなり受け入れるジョングクさん。

どうやら本人パートの部分も少しだけシャッフルするみたいだ、なんだか面白そう。

「3人の中で1番声が低いのは?」

というシュガさんの急な質問に、3人で目配せをする。

ソユンちゃんは女の子らしい高い声出し、ユンジちゃんも透き通る女性らしい声だ。

可愛くもなくて綺麗でもなくて、1番声が低いのは...

「私だと思います。」

私だ。

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作品ジャンル:タレント
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てこゆの(プロフ) - ?めぃろ?さん» コメントありがとうございます!!(TT)お褒めの言葉嬉しいです!私も現実感を意識して作った物語なのでそう言って頂けて嬉しいです〜!! (2021年4月26日 17時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
?めぃろ?(プロフ) - アイドル系の小説って、夢主が完璧すぎてどうしても引っかかってたんですけど、こういう現実的な小説を求めてたので、すごい嬉しいです。 (2021年4月26日 16時) (レス) id: a284f3be6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:key | 作成日時:2020年5月12日 19時

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