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お昼休憩は1時間ある。
てもさすがに1時間まるまるここにいることは出来ないから、とりあえず30分だけでも練習生しよう。
DOPEを何回も連続で流して、ひたすら踊る。
上手くいかなかった所を止めて鏡で確認して、繰り返し練習して...でもやっぱりなんか変だ。
手の位置も足の位置も、体の傾きも合ってるのに、なんだか気持ち悪い。なんでこんなに気持ち悪いんだろう。
鏡に映る自分に吐き気すら催してきて、頭を抱えて座り込んだその時だった。
トン、トンとドアをノックする音が聞こえて、慌ててその音の元へ振り向く。
「!?」
そこに立っていたのはシュガさんとジミンさんだった。
急いで内側からの鍵を開けると、すぐに2人が中に入って来る。
なんだか気まずくて、顔もまともに見れなくて俯いた。
「...下向くな。」
急にそう言われて、はっと顔を上げると複雑そうにしていたシュガさんと目が合った。
「喋ってる時もそうだけど、踊ってる時も、絶対に下向くな。堂々としてろ。...選ばれてここに来たんだろ。」
ぶっきらぼうな言葉だったけど、その言葉がずっしりと胸の奥に響いた。
「誰かと比べるな、前だけ向いてろ。」
足でまといだって笑われてるかもなんて思っていたけど、そんなことは全くなかった。
...思っていた以上に優しい人達だった。暖かい人達だった。
シュガさんの言葉が温かくて、涙を堪えるのに必死だった。
「いくらでも教えるから、ね。」
続けてジミンさんも目を細くさせて優しくそう言ってくれるもんだから堪えていたものも堪え切れなくて零れ落ちた。
いきなり泣き出してしまった私だけど、泣き出しても嫌な顔ひとつせず優しい言葉をかけ続けてくれた先輩達はなんて素敵な人達なんだろう。
そのあとしっかり2人が目の前で踊ってくれたり遅めの速度で踊ってくれたり、細かいところも色々と教えてくれた。
下を向かず、前だけ向いて。
と心の中で何度も唱えて意識しながら踊ったら、自分でもかなり踊れるようになっていくのが分かった。
鏡に映る自分の顔は、少しずつ柔らかくなっていた。
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てこゆの(プロフ) - ?めぃろ?さん» コメントありがとうございます!!(TT)お褒めの言葉嬉しいです!私も現実感を意識して作った物語なのでそう言って頂けて嬉しいです〜!! (2021年4月26日 17時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
?めぃろ?(プロフ) - アイドル系の小説って、夢主が完璧すぎてどうしても引っかかってたんですけど、こういう現実的な小説を求めてたので、すごい嬉しいです。 (2021年4月26日 16時) (レス) id: a284f3be6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:key | 作成日時:2020年5月12日 19時