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それからしばらくしていよいよ収録が始まった。
生放送だから下手な事は出来ないし、これでもかってくらいガチガチになった手足を無理やり動かして席に着く。
座席は見栄えがいいように大手の練習生達が一段目で、私は三段目くらいの丁度真ん中の席だった。
着席してみると思ったよりもド真ん中で、かなり目立つような位置だから緊張が止まらない。
「本番までー。3、2、1....。」
スタートの合図とともにオープニング曲が流れ、カメラが回った。
緊張するなってのも無理な話だけど、出来るだけ自然体に。
悪目立ちはしないように、でもこれからのために爪痕は残しておきたい。
ありのままの自分でいいんだ、と言い聞かせるようにして真っ直ぐカメラを見つめた。
「いやぁすごい人数ですね!豪華アイドル達も沢山!」
「これだけいるとカメラも追いつきませんね〜!」
和やかな雰囲気で始まった生放送。
練習生達の密着VTRだったり、アイドル達の練習生時代の話だったり、TWICEのジヒョさんとかは昔の長かった練習生時代の話なんかが取り上げられていた。
カメラ慣れしてない私はいつどこで自分が抜かれるか分からないかったから取り敢えず終始ニコニコしてた。表情筋吊りそう。
1時間が経過して生放送も折り返し、という所で。
今度はこれまで一言も喋っていなかった3、4段目の練習生達にスコープが当てられた。
「いやーみんな可愛いね!流石アイドルの卵!」
「過酷なレッスンを頑張っている練習生達だけど、一番辛かった時期とかある?25番の子とかどう?」
ぱっ、と慌てて私の名札を見ると25番だった。
テーブルのマイクを持って、震える手を抑えながら慌てて話し始める。
「私は日本から留学して来たので最初の頃は言葉も通じなくて、友達もいなかったので寂しかったです。」
「え!日本人なの!?韓国顔だからびっくりした!」
韓国の整形施術で作られた顔なので、韓国顔と言われてもまあ間違ってはいないんだけど...MCが興味を持ってくれたみたいで話はそのまま私に続いた。
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てこゆの(プロフ) - ?めぃろ?さん» コメントありがとうございます!!(TT)お褒めの言葉嬉しいです!私も現実感を意識して作った物語なのでそう言って頂けて嬉しいです〜!! (2021年4月26日 17時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
?めぃろ?(プロフ) - アイドル系の小説って、夢主が完璧すぎてどうしても引っかかってたんですけど、こういう現実的な小説を求めてたので、すごい嬉しいです。 (2021年4月26日 16時) (レス) id: a284f3be6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:key | 作成日時:2020年5月12日 19時