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夏がやって来た。
私にとってはソウルでの2度目の夏だ。
勢いで日本から飛び出してもう１年が経ったのか、なんて思うとちょっと感慨深い。
1年前の私は毎日が新しいことだらけで、常に不安に付きまとわれながら過ごしていた。
それが今ではこうして休日にのびのびとショッピングに出掛けられるほど心に余裕が出来ている。
19年間生きてきた中のたったの1年だが、この1年は間違いなく人生史上最高に果敢な1年だった。
まだまだ未来は長いけど、とりあえずここまでよく頑張った。
なんて自分を甘やかしつつ、今日は頑張った自分のためにいっぱいご褒美を買うつもりだ。
痩せ型って訳じゃないけどご飯はあんまり食べないし、忙しくてお金を使う暇もなかったからお財布が潤っているのだ。
普段は滅多に来ないようなちょっとお高いブランドモールを歩いていると、私は次の瞬間ここに来たことを奇跡だ、なんて思うようなる。
ウォーキングの練習だと思いながら背筋をきちんと伸ばしてハイヒールの音を鳴らしながら歩いていると、前方に物凄いオーラを放つ2人組の男性が目に入った。
180近くの長身にすらっとした足、帽子とマスクで顔を隠しているようだったけどイケメンなのは明らかにわかった。
肉眼でその顔を確認出来るようになった頃、私はようやくその人物が誰なのか気付いた。
世界のBTSの、キムテヒョンとチョンジョングクだ。
「...え。」
思わず声が出てしまう。
あまりの衝撃に膝の筋肉が急激に縮んだのか、もう何が起こったのかよく分からないけど力が抜けてカクっとバランスを崩してしまった。
10センチ以上の高いヒールを履いていたからか、私はそのまま体を支えきれずに勢いよく尻もちを付いてしまった。
平日の広いショッピングモールで、更にお金持ちが集まるようなお高いブランドエリア。
通行人なんて全然いない訳で、物凄い音で転んだ私に対する2人の視線が直に感じられた。
捻った足首なんかよりも、憧れる世界の大スターの2人の前で失態を冒したことがこの世の終わりかってぐらい恥ずかしくて、慌てて立ち上がって何事も無かったかのようにその場を立ち去ろうとした。
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てこゆの(プロフ) - ?めぃろ?さん» コメントありがとうございます！！(TT)お褒めの言葉嬉しいです！私も現実感を意識して作った物語なのでそう言って頂けて嬉しいです〜！！ (2021年4月26日 17時) (
レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
?めぃろ?(プロフ) - アイドル系の小説って、夢主が完璧すぎてどうしても引っかかってたんですけど、こういう現実的な小説を求めてたので、すごい嬉しいです。 (2021年4月26日 16時) (レス) id: a284f3be6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：key
| 作成日時：2020年5月12日 19時
