好きならいつ始めても遅くはない

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そんな私がどうして生まれ育った日本から飛び出して、韓国にやってきたのかというと。

私の心の奥底に眠っていた、輝かしいステージへの欲望を引き出した原因は、間違いなく彼らだった。



＿＿＿＿＿遡ること3年前。

当時、2017年春は、日本で第二次韓国ブームが巻き起こっていた。

日本人メンバーのいるTWICEを初めとした様々な韓国アイドルグループが来日して、各局で圧巻のステージを見せつけていた。

原宿に溢れかえる韓流ショップに、続々と出てくる韓流ファッションや韓流メイク。

かくいう私は、全く韓国に興味がなくてただひたすら部活に明け暮れる日々を送っていたのだけれど。

きっかけは、1つの音楽番組だった。

ある日の夜、いつも通り家族でテレビを見ながら食事をしていた時のことだ。

その音楽番組に、世間を騒がせる防弾少年団とやらがやって来たのだ。

「ドゥーセッ！バン！タン！アニョハセヨ〜バンタンソニョンダンイムニダ！」

スタイルのいいキラキラした人達が列になって、日本人のMCからの質問を日本語で受け答えていた。

最初はまた韓国人かぁ、なんてまったく興味がなかったのだが、歌い始めるとそんな考えは一変した。

「...え。」

すごい、とにかくすごかったのだ。

すごい以外の表現が見当たらないくらい、とにかく見入ってしまった。

華やかなステージの中心で、キラキラとしたスポットライトを浴びて輝く彼らに、私は一瞬で虜にされたのである。

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