警察庁様の仰せの通りに（弐【名探偵コナン】

実は言うと ページ10

「女子高生バンド？」

「Aさん、ロリ顔だから絶対にいけるって！」
「でも私、もうそろそろ四捨五入したら三十路だし」
「あ、5月1日は誕生日だから安室さんといty「そ、園子…それ言わない約束」」
そう言われると、園子さんはしまったという顔をしていた。きっと蘭さんが口を滑らして、園子さんと世良さんが聞いてしまい、園子さんがたった今口を滑らしたと。
隠し必要はない気がするが、無駄に全力で祝ってくれそうな彼の事を考えるとやはり隠しておきたかった。

案の定、彼が何か言いたそうにこちらを見ていたので、その視線から逃れるようにコナンくんに話しかける。コナンくんは、俺まで巻き込むなよと言いたげな表情、でも気にせず巻き込むよ。


ちなみにギター担当の犠牲者は梓さんになった。ギターはちょっと練習すればできるっていう園子さん、それを見ていた男性2組がじゃあ弾いてみろとギターを渡してきた。
当然、弾けない園子さん、それをみて男性がヤジを飛ばす。目に涙を浮かべる園子さんから、ギターを取り弾き出す彼。

器用だなぁと思っていると、世良さんがやっぱり僕は旦那になれないなと言ってきたので、どうしてか尋ねると、僕が入り込む隙がないからさと言われてしまう始末。
小声でそんな会話をしていたら、彼の演奏が終わった。

その後、園子さんにバンドに入ってくれと頼まれる彼だが、まぁトリプルフェイスなのでお断りしていた。

次は世良さんだ、過去に何処かで会ったかと彼に問いかけるが、それもはぐらかす様に否定し、練習なら見れるということで貸しスタジオに行くことになった。


だが私は貸しスタジオには行かずに、警視庁へ向かおうとすると彼が振り向き一言だけ。

「後で誕生日のことについて話し合いましょう」


あぁ、帰ったら地獄が待っているんですね。




誕生日と言っても東京サミット当日だし、要らない思考を彼に持たせたくない。彼ならそんな心配はないのだろうが、少しでも可能性があるのなら潰すべきである。
しかもプレゼントなど欲しいものはないし、強いて言えば何処にも行かなくていいから(絶対事件に巻き込まれるし)、1日だけずっと側にいて欲しい。

でも、多忙な彼にはこの要求は足枷であり、ただの雑音に過ぎない。彼がトリプルフェイスを演じるにあたって、どれ程の影響があるかはわからないが、公安にとって一番大切なのは国だ、それを乱す恐れのあるものは潰さなければいけない。


何か言い訳できそうな、物を探さなきゃ

わかってるから辛いんです→←あとちょっと

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