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気のきかない男 ページ23

「は?」
「Aも子供じゃないんだ
わかるだろ?」
「展開を理解したくはないですが
理解したからといって疑問が拭えるわけではありません」
「僕だって我慢してきたんだ」
「抱きついて寝ることですか
だからと言って受け入れろと?」

依然として、組敷かれたままのA。振りほどこうとはしないが、口調は頑なに行為を拒むものである。
ただ降谷は、口調こそ強いものの彼女の瞳に怯えと不安の色が見え隠れしているのを見逃さなかった。

そっと抱き締め、安心できるようになるべく優しい口調で話しかける。
「優しくする」
「……」
「ありきたりな言葉だよな
ただ愛おしいから
ってこれも理由にはならないだろうけど
…大切すぎて気のきいた言葉が見つからな「いいですよ」え」
「信じてますから」
「本当に愛してる」

信じている
緊張でうまく笑えていない彼女が、本当に愛おしくてたまらない、恐らく初めてであろう彼女に、手加減できるか自信がなくなる。









翌日
起きた降谷は、内心焦っていた。
13時頃から深夜まで、ほぼノンストップだったのだ。任務の女性相手でもこんな長時間はしないのに、きっと彼女には荷が重たかっただろう。
というか他の女性だと、こっちもいろいろ限界なのだが、彼女相手だとセーブするのがやっとなくらいだ。

寝室の扉を開け、昨日の昼から放置してしまっていたポーの世話をしようとすると、ポーは何だか不思議そうに臭いを嗅いできた。恐らく彼女の臭いが濃く残っているのが不思議なのだろう。

「Aの臭いがするのか?」
「ワン」
「っと、Aの臭いはあんまり嗅ぐなよ
たぶんだが、怒られると思うから」

恥ずかしがり屋な彼女のことだ、きっと臭いを気にするポーを怒るに違いない。
そう思って、寝室に行きそうになったポーを止めたところで、布団の中の彼女がモゾモゾと動き、少しして声にならない悲鳴をあげた。
やっぱり無理させ過ぎたみたいだ。



「優しくって嘘だったんですか?」
「本当に悪い
羽目を外しすぎた
やっぱり痛むk「ポー、ハウス!」」

ベットの縁に腰掛け、彼女に弁明していると、近寄ろうとしたポーを即座に察知して赤面した彼女はポーを遠ざけた。
ポーは困惑した表情だったが、素直にハンドラーの指示に従う。

「やっぱり、臭いが混じってるんだな」
「零さん
今日会社休みます」
「本当にすまん」

「私も嬉しかったですし
謝らないでください」
「…もう1ラウンドいk「勘弁してください」」

なんで呼ばれたんだろうか→←セロリって不味いですよね



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おもち(プロフ) - 続き待ってます!頑張ってください! (2020年6月7日 11時) (レス) id: da120451b3 (このIDを非表示/違反報告)
花束 - 面白いです!更新楽しみに待ってます、頑張ってください! (2020年4月22日 2時) (レス) id: 214425843c (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 更新する予定はありますか?好きな作品なので待ってます。 (2019年5月27日 19時) (レス) id: aff190880b (このIDを非表示/違反報告)
ルート(プロフ) - 北海道大変でしたもんね…本当このお話テンポが自分好みで面白いです!次の更新まで読み返しながら楽しみに待ってます!無理はなさらないでくださいね! (2018年12月28日 17時) (レス) id: e7cea7fca8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます。訂正しました! (2018年7月30日 7時) (レス) id: af792d1093 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年6月1日 23時

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