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侑李side
そこからはしばらくは大忙しだった。
前の病院でろくな治療を受けてこなかったことにより、来る日も来る日も検査。
そこで、僕はこう言われたんだ。
伊「侑李くんはね、大人になる前にお空にいかなきゃいけないかもしれないんだ。」
伊野尾先生との関係は、まあまあ良好だった。
僕が大人のことを信用していなくても、伊野尾先生は僕のことを信じてくれた。誉めてくれた。
先生のお陰で、僕は少しずつ愛を知ることができた。
そんな先生が、悲しそうに言ったんだ。
先生を、悲しませたくないなぁ...。
だから、どんなに辛い治療も、どんなに痛い検査も、伊野尾先生のために頑張った。
少しずつ病状が安定してきた頃 ――
伊「今日から小児科の大部屋に移ろうか」
大部屋。僕はここの病院に来た当初、精神的に不安定だったこともあり、ずっと1人部屋を使っていた。
人見知りもある僕は、正直不安だった。
でも、
伊「侑李くんが今から移動するお部屋には侑李くんと同じ年齢の子が2人いるから、お友達になれるかもしれないよ」
「友達...」
本でしか見たことがなかった言葉。小学校には入学式に行ったきりだっけ。その時は...緊張しすぎて何も話せなかったっけ(笑)
だから緊張しつつも、ワクワクしていた。
そして ―― ガラガラッ
伊「今日からこの病室に入ることになった知念侑李くんです!みんななかよくしてあげてね!」
山「おおっ!新しい子だ!」
中「よろしくね!侑李くん!」
2人の笑顔に迎えられ、僕は今、ここにいる。
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ありきたりな流れでごめんなさい...(^^;
読みたいシチュエーション等がありましたら、コメントで是非教えてください!
byきの
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作者名:きの | 作成日時:2022年1月31日 19時