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人間の里へ ページ6

炭「俺も最初の頃は俺の師匠である鱗滝さんにとても鍛えられた。朝から晩まで山を駆け降りて走りっぱなしだったよ。」
貴「走りっぱなしは大変だね…今はもう平気なの?」
炭「ああ、今はもうどれだけ走っても簡単には疲れないよ。…スンッ、誰か来たみたいだよ。」
貴「この足音……霊夢さんだ!」
帰ってきた霊夢に二人は会いに行った。
貴「霊夢さんお帰りなさい!」
霊「ただいま、ん?お客さん?見慣れない格好だけど。」
貴「実は…。」
状況を説明した霊夢は頷いた。
霊「なるほどね、確かに結界が揺らいだような気配はあったわ。その時の物のようね。」
炭「俺は帰れますか?」
霊「…無理よ。」
貴「え!?でも、博麗大結界は霊夢さんや紫さんにしか扱えないって聞きましたけど。」
霊「だって今結界を管理してるの紫なんだもの。『境界を操る程度の能力』なら管理自体は安易よ。」
炭「その紫さんって何処に居ますか?」
霊「知らないわ。いつも勝手に現れて勝手に消えるもの。何処にする出るのかさえ知らないわ。」
炭治郎はガックリと項垂れた。
貴「そうだ!レミリアさんなら何か解決策が出るかもしれないよ!」
霊「ああ、アイツなら確かに出来なくはないわね。でもちゃんとアポ取っておきなさいよ。」
貴「小鈴ちゃんにお願いしないとですね。」
炭「小鈴さんって?」
霊「小鈴ちゃんは人間の里で貸本屋を営んでるの。あらゆる文字を読むことができる力を持ってるから、手紙を通訳で書いてもらうのよ。」
炭「レミリアさんには通訳をしないと話せないんですか?」
貴「いえ、僕がただ礼儀に則りたいだけなんです。英語で読み書きされるのでアポイントメントを取る許可を貰うんです。」
炭「アポイントメント?って何?」
貴「面会とか、約束を取り付けるっていう意味の言葉だよ。」
霊「手紙を渡すのならこの式神を使いなさい。届けたい相手の顔を思い浮かべたら飛んでいくように術を組んでおいたわ。」
貴「ありがとう!霊夢さん!」
式神を受け取り、人里へ向けて炭治郎と二人で出発することとなった。
道中はただ歩くだけなので何か話をしようと悶々とする。
炭「人間の里ってどんな所なの?」
気を利かせてくれたのか、炭治郎の方から話を振ってくれた。
貴「普通の里だよ。でも時々妖怪とかが混じってたりするよ。」
炭「危なくないの?」
貴「人里にいるのは基本的に友好的な妖怪たちだよ。学び屋の先生だったり、商売人さんだったり色々いるよ。」
炭「そうなんだ。よく行くの?」
貴「霊夢さんのお使いで時々。遊びにも行く時があるよ。」




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作者名:ハウト | 作成日時:2023年5月22日 6時

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