通りすがりの通り魔 ページ9
シ「あ。」
シュウがノーマルの後ろを見て、言葉を漏らした。
貴「シュウ、どうし___。」
どうしたの?と聞こうとしたその時、右耳のすぐ真横から金属音が響く。
驚いて慌てて左の方へ飛びのくと、なにが起こったかをなんとか把握した。
15cmは有に超えた大きな出刃包丁を持つ謎の男を7cm程の短いナイフ一本で止めているシュウの姿があった。
貴「シュウ!!」
シ「…話しかけないで、
ナイフと包丁はほぼ互角の力が加えられているのだろう、僅かながらに揺れていた。
?「あはぁっ♪いつもながらシュウ強いねぇ、やっぱり俺のところに来ない?」
シ「断る。第一お前らの集団は相手を殺すことを第一に考える奴らが多すぎる。味方殺しもあるんだろう?そんなところじゃ落ち着いて自分の異常に集中できない。」
?「世界一の安全圏から守ってあげるよ?」
シ「自分の身は自分で守れる。そもそも守ってもらうほど僕は弱くない。」
?「ざぁんねん♪」
シュウがポイッと新たに2本のナイフを空へ投げる。
1本は何かにガンッと弾かれて遠くの壁に刺さった。
もう一本は目の前の男が振った包丁の腹に当たって地面へカランと弾き飛んだ。
シ「砂をつれてきてるのか…。」
?「今日はたまたま♪アルファの帰りだったんだぁ。で、ノーマルが彷徨いてたから通るついでに殺ろうかと。」
相手の見る目は獲物を狩る狩人のようだ。思わず身震いする。
貴「…ヒッ。」
目線が合うとゾクリと背筋が凍る。
シ「殺すなよ、僕らの寮の子だ。」
?「ノーマル連れてくるとかお偉いさん方の考えることは分かんねぇなぁ。」
よく見れば彼の両手には枷が嵌められており、少し前にシュウが話していたシリアルキラーなのだろう。首には紅白のパスケースが下がっている。
貴「あの、シュウ。彼は誰ですか?」
シ「彼はシリアルキラーのテトラポット。5歳の頃から根っからの殺人癖を持った危険人物だ。」
貴「消波ブロック…?」
テ「はっずれぇ、消波ブロックはテトラポッド。綴りがちがぁう。」
シ「tetrapodとtetorapottoぐらい違う。」
テ「でも英訳するとどっちもtetrapodになるの不便だよねぇ。」
クスクスとテトラポットは笑っている。
シ「とっとと失せろ。ノーマルに手を出してみろ、そっちに逆刃と未羽を送りつけるぞ。」
テ「それは面倒だなぁ。逆刃はしつこいし、未羽は予想外の方向から追い詰めてくるもん。…しょうがない、今回は辞めとくよ。」
シ「砂も回収してってよ。撃たれるとものすごく痛いから。」
テ「ぬかりねぇ〜はいはい、撤収〜。」
バタバタとテトラポットは走っていって消えた。
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作者名:ハウト | 作成日時:2021年1月21日 18時