Unknownに来たPlayerは己の罪を贖罪する

お守り ページ46

貴「ただいま。」
部屋で一人遊びをしていたザックがその1を見るなり遊びを中断して飛びついてくる。
ザッ「その1おかえり！」
下腹部にぎゅっと抱きついてくるので同じようにハグを返す。
貴「ザッカリー今居る？」
ザッ「大きいザック、おみせ、おしごと！」
貴「あー…そうだよなぁ。彼商人だもんな。」
ザッ「大きいザック、ようじ？」
貴「厳密には二人にね。」
ザッ「げんみつ？」
貴「細かくいうこと。細分化とか言われるけど…まだ難しいか。」
ザッ「？」
言われたことがよく分からなかったのか首を傾げる。
貴「実はね、僕しばらく遠出しないといけなくなったんだ。」
ザッ「とおいところ？どこ？すぐにかえってくる？」
貴「どこだろう。1ヶ月以内には戻れると思う。というより戻ってみせる。だって1ヶ月も離れてて忘れられてたら流石に色々くるものがあるんだもん…。」
ザッ「ザック、その1のことわすれない。だって、だいすきなアミーゴだもん！」
貴「そんな事言われて嫌いになる人はいないぞ…。」
ザッ「その1もザックのことわすれない？」
貴「忘れないさ。そんなに心配なら…。」
両耳につけていたイヤーカフのうち左耳につけていた方を外す。
貴「これ、帰ってきた時に返してね。僕の大切な宝物なんだ。」
ザッ「たからもの？これなぁに？」
貴「イヤーカフっていうイヤリングの一つだよ。耳につけるアクセサリーなんだ。」
ザックの耳にイヤーカフを付ける。
サイズが元々小さいものなので体格の小さなザックの耳でも綺麗に収まる。
ザッ「なんか、へん。」
貴「イヤリングっていうのはそういうもんさ。周りに自分がおしゃれに見られたい人がつけるもんなんだ。」
ザッ「その1は、おしゃれに見られたい？」
貴「うーん…そういうわけでつけてるわけじゃないけど付けないとなんか勿体無いなって思っただけ。…ザックも案外似合ってるね。」
ザッ「…なら、ザックもその1にたからものかす！」
貴「ザックの宝物？」
ザックはズボンのポケットから綺麗な金貨を取り出した。
ザッ「コイン！ザックのいちばんのたからもの！」
貴「いいの？」
ザッ「その1がかえってきたら、コインとイ、イ、…みみのやつ、こうかん！」
貴「…ありがとう。でもコイン単体だと落ちちゃうかもしれないから…。」
乱雑に積まれた雑貨置き場からペンダントの枠組みを取り出し、30分かけてペンダントが完成した。
首から下げればチャリ、と金属の小気味のいい音が鳴る。
貴「これなら失くさないね。」
ザッ「にあってる！」
ふにゃっと満面の笑みでザックは笑った。




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あずきいろ

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ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

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