Unknownに来たPlayerは己の罪を贖罪する

オルゴールは静かに響く ページ41

貴「オブザーバー、もういいんだ。こんな傷すぐにでも治るんだからさ。」
オ「ですが…。」
貴「いいんだ。…これ以上は彼にただただ罪悪感が積もるだけだから。」
オ「…分かりました。貴方が、そういうのなら。」
話はおわりだね、っと指パッチンを1つ。
鐘の音がなる。
ザ・ルームまでワープをした。
ザ「おわっ、…便利だな。それ。」
貴「必要最低限の力だけをコピーしただけだから、オリジナルの力はちゃんと還してるよ。この力を悪用する気はもうとうないけどね。」
スイッチの前に行く前に、
貴「ザックはここで待っててくれる？ちょっとだけ用事があるんだ。」
ザッ「まつ、どのくらい？」
貴「少しの間だよ。ちゃんと迎えにくるから心配しないでね。」
ザックの頭を撫でる。
オ「では、私は彼と共に待ちましょう。悪鬼が残した黒魔術の結晶が何を成すのか、知りたいこともありますから。」
貴「いいの？」
オ「えぇ、それに、現場へ駆けつけることができなかった私に、立ち会う権利はないでしょうから。」
ザッ「ねこさんと、まつ？」
貴「オブザーバーが一緒に待っててくれるって。」
ザッ「わかった！ザックまつ！」
ちょこんと座り込んで、オブザーバーと待っててくれることになった。
ジ「お守りは終わったかね？」
貴「オブザーバーが見ててくれるから大丈夫。」
四人でスイッチの前に囲むように立つ。
ジ「スイッチは今、動かすことができるはずだ。セネカが鍵をかけるために世界から奪った力は正しい場所へ還ったのだから。」
ジャッジはバッターの前まで歩き、告げる。
ジ「この名誉にあずかりたいかね？これは君にとって、過去にこの世界にした過ちをつぐなう機会となる。今の君にはその資格があると思う。」
バ「俺が欲しいのは、許しだ。喜んでその提案を受け入れよう。…これを渡しておく。」
バッターが蓋の開いたオルゴールを差し出す、その手に収まったオルゴールからは『Over The Rainbow』が流れる。
ザ「…それは、俺のオルゴールかい？」
バ「あぁ、ジャッジから、戦いに行く前に渡された。」
ザ「それはアンタが持っていなよ。」
パタンと蓋を閉じたバッターは不思議そうに首を傾げる。
バ「…？」
ザ「アンタが持ってなといったんだ。ゾーンが再び自由になった今、アンタの方がそれをうまく使える。」
ジ「彼の言う通りだ。」
ザ「いらないってんなら、無理に持ってなくてもいいがね。いるんなら、持っておくべきだ。」
ジ「ずいぶん前にザッカリーに言われていたのだよ。もし彼の身に何かあったら、そのオルゴールは君のものになるとね。」



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