Unknownに来たPlayerは己の罪を贖罪する

幻影の部屋はまだ続き ページ29

セ「そうだ、この部屋だ。ここはお前が今までに見たことのない部屋だな。だがあえて、この部屋がいかに空っぽであるかを強調しておきたい。誰かがいるような気がしてこないか？」
部屋の中には大きめの箱が一つ、床には丸くて赤いマークが一つあった。
箱を開けてみるとオルゴールだったようで、『Over The Rainbow』が流れた。
セ「なんと柔らかで、繊細な旋律だ。そう言いたいのだろう？いったい誰が置いていったのやら…イヒヒ…。次に何をすべきか分かるか？床にある赤い円の上に立て、用意ができたら教えろ。」
するべきことが何もなかったので、大人しく円の上に立った。
セ「よろしい、よろしい…。」
しばらく目を閉じていたのだが、2回ほど瞼の向こうで強い光が光ったのが分かり、思わず目を開ける。
その時、全身に、強い激痛が襲いくる。
痛くて立っていられない。
思わず膝をつき、体を前のめりに倒す。
傷こそないが、全身に耐えず貫くような激痛は止まらなくて、痛みを訴えるように叫び声を上げた。
苦しい。息もできないほど辛い。
ゾーン2にいた住民はみんなこの装置の犠牲になり、みんな全てセネカのエネルギーに換えられたのだ。
貴「(…まだ…死ぬわけにはいかないのにな…。)」
意識が遠のく、自分の世界をOFFにした時と同じぐらい、何も感じなくなっていって＿＿。
鐘の音がまた一つ鳴った。
視界がクリアになり、うつ伏せに倒れていた状態からなんとか立ち上がる。
セ「イヒヒ…冗談だ。…その1、私は知りたい。お前の友である、ザッカリー…。お前はヤツが好きか？答えを悪用なんてしない、誓うさ、知りたいだけなのだ。」
…どうせセネカの事だ。返答を利用するだろうが…。
貴「…僕は彼の事が大好きさ。それは今も変わらない。」
本心だ。と同時に叶わないとも思っているがね。
セ「アッハハハ！なるほど！お前は全くもって「お嬢さん」だな！何がいいんだ？ヤツの体か？性格か？それとも笑い方か？この知らせを広めずにはいられないな！…答えを悪用などしないと言った？…まだ私を信用していたのか？！」
…クソうぜぇと心の中で思ったのはご愛嬌としてくれ。
下側の右のブロックが消えていたのでその先へ進む。
セ「罠の中にいるとお前に教えたのは、不本意な失敗だったな。四つの扉は開け放たれてしまった。私は最初の数部屋を、お前が間違いなく狂気へと堕ちていくように、難解につくった。だが、どうやらとんだ失敗に終わったようだ。」




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