Unknownに来たPlayerは己の罪を贖罪する

オブザーバーと共に ページ25

貴「あ゛ぅ…。」
背中を摩りつつ浮き上がる。
最初の部屋まで戻されたようで、オブザーバーがいた。
オ「ザッカリー…？ジャッジ…？バッター…？さがしにいこう…ね？」
オブザーバーは少し心細かったのか近くまで歩いてきてくれる。
触れないのが少し残念だ。
床の文字が変わっており、『IMPURE』『汚れている』となっている。
右の通路が開いていたのでそっちへ向かう。
一面、赤黒いフィールドが広がっていた。
貴「…気持ち悪い…。」
通路は生き物の体内を模倣でもしたのだろうか、子宮に似た形の土地があった。
奥へ道なりに進むと、セネカの声がどこからか聞こえてきた。
セ「もうすぐ会えるよ、愛しいひと…お前は今、私の世界の中にいるのだ。」
オブザーバーはその声を無視するように先ヘ進む。
セ「私の愛しいシャルロッテ…もっとそばにおいで…。お前を抱きしめさせておくれ…。」
この辺りの音はとても怖い。不気味だ。
悪夢を見た時のような、とても不快な音だ。
セ「ほら、もう目の前だ、お前の小さな心臓の脈打つ音が聞こえるよ。」
奥までついたのか、先程までの不快な音は消えて、ただただ無音だった。
左右にはそれぞれ扉があり、左の方へ歩みを進める。
古い小屋が建っており、中に入って驚いた。
ゾーンのガーディアンが三人、立っていた。
デ「うっ、黒猫なんて縁起が悪りぃな、シッシッ！あっちへ行け！」
暴力振らないだけまだマシなのかもしれない。
イ「なんて小汚いやつだろう。見てごらんよ。嫌な病気をたくさん持ってるんだろうね…。今すぐにどっかいきな、ネズミさんや。」
ここでネズミ！？と聞き返したくなったが彼の目線では猫はネズミほどに小さく見えるのだろう。
ヤ「あぁ…！猫だ！食べないでくれ！あっちへいけ！汚らわしい！」
ヤフェトは…仕方ないね。食べられた前科あるし。
オブザーバーは悲しげにしている。よたよたとこの小屋を出て、先程の通路から右へ向かう。
先は土地が広がっており、ある程度から先は崖になっていた。
セネカは奥のところで待っていたようだ。
セ「私の大切なシャルロッテ…。この王国のことを覚えているかな？お前の思い出の中では、とても温かな場所だったろう…。」
オブザーバーは一度こっちを見て、
オ「ここでまってて…はなしを…してくるから。」
貴「…気をつけて。」
それしか、言えなかった。
オブザーバーはセネカに近づき、話し出す。
オ「わたしになにをしたのです？」
セ「シャルロッテ…。私はお前の素晴らしい思い出を呼び戻すに足る力を持っていないのだ。お前の父を、私たちの世界に呼び戻す力を…。」





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止められず、バッターと共に→←ジャッジと共に

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