Unknownに来たPlayerは己の罪を贖罪する

無力を噛み締めるばかり ページ22

図書館の二階、奥の部屋の壁に描かれていた絵に対して、ジャッジが何かを感じ取る。
壁にはセネカらしき絵が描かれており、ザッカリーが言うにはこれは『セネカ・ヤミーズ』らしい。
パ「ザッカリー、この絵に何か違和感を感じるのだが…。しばし時間をくれないか。…なるほど。どうやって、スイッチが作動したかを説明する暇はないとにかく急ごう、我々の期待が裏切られていないことを願って。」
貴「…倉庫に戻るって事？」
パ「そのとうりだ、急いだ方が賢明だがね。」
図書館から倉庫へと移動した。
先ほどまで道を塞いでいたブロックは消失しており、先に進めるようになっていた。
貴「オブザーバー！」
走ってオブザーバーを探せば、彼女はフラフラとした足取りで彷徨っていた。
オ「アァー…、ザッカリー…？その1…さん？」
余程酷い目に遭わされたのだろうか、目の焦点があっておらず、目からは涙が流れていた。
ザ「ちくしょう…あいつは一体何をしたんだ？」
オブザーバーはそれに答える。
オ「わたし、いたい…、わたし、しあわせ、ない。おねがい…見ないで…。いたい、いや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！いたいいや！」
あまりに、悲痛な叫びだった。本当に、辛かったのだろう。体験していない自分には、想像を絶するほどの。
ザ「もう大丈夫だ。もう終わったんだ、友よ。あいつを止められなかった俺を許さなくていい。だが、もうあの腐った怪物はアンタの身体に爪を立てたりしないさ。約束するよ。」
オ「わたしたち、ともだち、そうよね…ともだち…。」
泣かないでほしい、そう思い、自分の服の袖を使って、目を擦らないように涙を拭う。
ジ「ザッカリー、我々の小さな同朋の現状を結論づけることを許可してくれるのなら、いうが…彼女は徹底的に病んでしまっているセネカは生者をこれほどまでに壊してしまう位に力をつけているということだ。彼女がもしも回復することができるなら、戦闘で助けになってくれるかもしれないが。」
オ「そう…わたし、てつだう…ゾーンをまた、よくする、てつだい…。かれがわたしに、したのとおなじこと、かれに…。」
パ「君は本当に気高き猫だ。ザッカリー、この我が同族が旅路に加わることに、意義はないね？」
ザッカリーは無言だった。
僕は、本音を言うのであれば、このメンバーに加えて、戦いに参加させるべきではない。
彼女は休むべきなのに。
ああ、自分はなんて無力なんだとフードを深く被り直した。




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