天才と嘘つきは戦争をする事になりました

入軍試験当日の一時間前 ページ8

緋「…。」
切って短くなった髪の毛をガサガサと触る。
水「違和感？」
緋「いや、切ってスッキリした。腕あげたか？」
水「超高校級の理容師に髪の上手な切り方を教えてもらったの！ほとんどの髪の毛は後ろにあるからね！後頭部のあたりの切り方を学んだ！だっていっつもサバイバルナイフ使ってバッサリ切るでしょー？それじゃあいつかうなじが切れちゃうよ！」
緋「巨人なら即死だったな。」
水「中の人！！んで、流石に毎度毎度サバイバルナイフで切るとき髪の毛引っ張って切るから痛いはずだよ！思ったより疲労とダメージ蓄積されてたりして。」
緋「痛いとは感じなかったからほっといたんだ。」
水「方言やめて。痛いと感じないのは半分くらいは無痛病が蝕んでるから！後天性とはいえ俺のとは違うんだよ！？」
緋「お前無痛病は持ってないだろ。薬の効かない適応性変異体(アダプティブミュータント)なんだから。」
水「それ言ったら緋月ちゃんは集中力操作自在(CDF)持ってるじゃん。それにその体の中にはどれだけの武器を仕込んでいるのやら。」
緋「あ、気づいた？」
水「なんとなくだけど、前に少しくれた“糸”がなんとなく教えてくれるんだ。」
緋「あの糸は本体と繋がってない場合、もしくは命令がないと動かないしな。」
水「でも生きているんでしょ？」
緋「当たり前だ。蜘蛛糸(スレッド)は武器であり、手入れすれば無限に糸を吐き続ける生き物。そう認識しなければならない。お互いに命を預けているのだから。」
水「油断、又は集中が逸れると自分自身に襲いかかってくるもんねぇ。やっかいきまわりないよ。」
緋「だからCDF持ってる人を見つけて技術身につけたんじゃねぇか。」
水「うん、緋月ちゃんのすごいところわさ〜、独学で全てを身につけられるところだよね。うん。」
緋「普通にできるだろ？」
水「それを人は普通とは呼ばない。」
緋「にしてもあの服の指定。自分が一番動きやすい服って書いてあったから制服で来たがいいのか？」
水「いいんじゃないのー？ようは本気出せってことでしょ。」
緋「本気…。」
水「あ、一般人にできる範囲でね。」
緋「そうじゃなくてもそれなりに身体能力高い僕らにどうしろと？」
水「とりあえず出されたお題を全部クリアしてみるー…とか？」
緋「まぁ、そうだな。じゃあ行くか。」
水「うん！行く！」




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