三条派の花魁 (ページ4)

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ﾆページ4

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『…………三日月、…』

「ｯ、ふぅ、うぅｯ……夜蝶、かぁｯ？」

やはり、三日月は泣いていた。

自分のせいで泣いている、そう考えると心が鉛のように重くなる。

彼等への被害を最小限にする為とはいえ、とても申し訳ない。

三日月への申し訳なさに声が掠れたが、何とか返事をする。

『あい、そうでありんす…

部屋……入っても大丈夫でありんしょうか』

「………入っても、よいぞ…」

『あい、わかりんした…』

丁寧に襖を開けると、彼が、三日月が泣いている姿が目に入る。

『三日月、ｯ……申し訳ありんせん

わっちのせいで、主を泣かせてしまった…』

「いいや、夜蝶は悪くない……お前は

俺達を守る為に汚れ役を受け持っている…お前１人すら守れない俺が悪い…、」

そう言って、三日月は静かに涙を流した。

愛する人が泣いているというのに、自分の足は動かない。

『三日月…ｯ、こんな、汚れたわっちを愛しておりんすか、？』

「嗚呼、勿論愛して……」

『ｯ嘘をお言いになるのは止めてくんなんし！

わっちは、主のように綺麗ではない……汚れ１つ無い天下五剣の主と！！

審神者に汚され、吉原の守り刀であったわっちでは釣り合いんせん！！！

ｯうぅ…御願いでありんす……本当の事を言って………、』

こんな汚れた自分を愛しているわけない、そう考えると

三日月の言葉に被せて、本音を言ってしまった。

彼を信じていないわけではない、ただ、本当の事を言って欲しいのだ。

自分なんかとの番の関係を解消し、別の人と結ばれ、悲しまないでほしいから…

「嗚呼、良いぞ、本当の事を言ってやる！夜蝶、お前の事を愛しているｯｯ！！

何度でも言ってやる、お前を愛している……嘘ではない！

天下五剣だからなんだ、吉原の守り刀がなんだ！そんなの関係ないぞ

お前を愛しているから、好いておるから番でおるのだ！！

お前がｯ、審神者に汚されようと、何をされようとお前は俺のものだ！！！」

『ｯ、しかし、！』

「ええい、往生際の悪いぞ夜蝶！

それでも信じれぬならこれで良かろう、ん、………ｯ」

『んぅｯ！？……ｯ、は、ぁ、ｯふ、………んん、ｯ、ふぅ、ｯぁ、』

気持ちが良い。審神者にされるよりも、何倍も。

このまま、三日月に溶かされるのも悪くない………そう思ってしまう。

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