銀の薔薇

歪ﾐｶﾞｼﾞｭｳｻﾝ ページ14

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お父様と話した後は、自室で夕飯を食べて

お風呂に入り、疲れた顔にケアをして眠る準備をした。


夢で最後に聞いた声、あれはシロさんの声で

今は、夢の中で言われたとおりに会いに行くか悩んでいた。

行くのは怖いが、自分の記憶は出来れば早く取り戻したい。


だけど、あの人に近付くのはやめた方がいいような気がする。



『どうしよう、行こうかしら…』



いつまでも悩んでいても仕方がない。

自分の欲望には勝てず、結局あの人に会いに行った。


メイドさん等に聞いたりして、部屋の前に来ると、

嫌な予感と、嫌な気配がしてきた。


やっぱり戻ろうと思い、来た道を辿ろうとしたが

すぐ後ろにシロさんが居た。



『ひ、ｯ！？は…いつから？』


｢少し前からですよ、それより用があるんでしょう？

どうぞ、あまり綺麗ではありませんが入ってください｣


『え、えぇ…』



にこやかに笑っているように見えるが、目は笑っていなくて

断るという選択肢を与えないような威圧をかけてきた。


シロさんのあとを続き部屋に入り、彼の目の前の椅子に掛けた。



｢それで、用件はなんですか？｣


『……私の記憶を戻して欲しいの、』


｢私に出来ることなんて…｣


『夢で出てきたわ、あなたと私に似ている子の様子が

最初は貴方の誕生日を私そっくりの子が祝っていたの。』


｢そうか…｣


『次は、私そっくりの子と貴方が言い争ってたわ、

私そっくりの子は最後、貴方に暫くは近付かないでと言ってた』


｢ｯ……｣



夢に出てきた出来事？をシロさんに全部教えた。

だんだん、嬉しそうな表情になっていった。







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