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『吸血鬼って、あの…?』


「あぁ、まあそうは言って、」


『すごい!吸血鬼なんて初めて見ました!しかもこんな大人数!』


「…は?」



少し前にオカルトには興味がない、と言ったが少し訂正しよう。
正しくはオカルト話には興味がない。
だがいくらオカルト話に興味がない私でも、いざ実物を目にしたらさすがに興奮する。



「お前、自分で言っといてなんだが簡単に信用し過ぎじゃねえか?普通ここは怪しがったりするもんだろ。」


『そうですか?私的にはこんな森の奥に男が大勢で同居してる方が怪しくて謎だと思いますよ。』


「…お前の価値観はよく分からねえ。」



そういうと眼鏡をかけた人は呆れながらソファに腰かけた。



『あの、吸血鬼ってことは血吸うんですよね?てことは人間連れ込んで襲ったりするんですか?あとにんにくが苦手でぐえ、』


「言いたいことはわかったから黙れ。」



話している途中に顔を思い切り掴まれた。
初対面相手にこんな事するなんて、あまりにも失礼ではないだろうか。



「残念だが、俺らはお前の思っているような吸血鬼じゃないぞ。血を吸わなくても生きていけるし、にんにくも普通に食べられる。」


『そ、それは、』

『なんか思ってたのと違いますね…』


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作者名:りおた。 | 作成日時:2020年1月31日 18時

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