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それからしばらくの間
辰哉より早く目を覚ます日々が続いた
私がお風呂のアナウンスで起きていることに
気づかない辰哉は
私を起こすまいと毎朝おじいちゃんになっていた
それを布団にくるまって
笑いを堪えながら見守るのも
私の好きな時間の１つ
…だったはずだけれど
最近はどうしているのか、
私は知らない
気付けばかすかにしていたシャワーの音が
聞こえなくなっていて
かと思えば足音が近づいてくる
「A見ろ！最新ファッションだ！」
腰に手を当てて現れた辰哉は
袖は足りてなくて
裾もおへそが見えるぐらいの短いトレーナーを着て
へんてこりんなポーズを決めた
「ちょっ、待って、なにやって…
やだやだ、こっち来ないで(笑)」
「どうだ、レディースも着こなす男だぞ〜」
「…やだもう、なんで私の着てるの、変態」
「いや(笑)こっちが聞きたいんですけど」
変な格好でじりじりと近付いてきて
そのままベットの上に乗った辰哉は
目線を合わせるように少しかがんで
私のトレーナーの裾を人差し指だけでくいっとひっぱった
「人のやつ着てんのはAじゃん？」
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作者名：Hoshi | 作成日時：2022年3月15日 17時
