51話 ページ4
「話は纏まったようだね」
『うん』
「出るのなら着替えとあと受付をしに行かないと」
『今何時』
「5時55分だ。急いだほうがいいね……まずは受付をしよう」
「そうだね！出るにしても受付に間に合わなかったらいもないもんね」
「だな。なら急ぐぞ」
『う、っ！＿＿』
頷いて立ち上がろうとしたら急に左足に激痛が走ってよろけてしまった。それを近くにいた東雲君がなんとか受け止めてくれた。
「A！」
「あぶねえ……大丈夫か…！」
『だ、大丈夫、けど……』
「Aもしかして足を」
『多分……落ちたときにぶつけたのかも』
それに３人はまたもや厳しい顔をしている。でも、私からすればどうでもよかった。これぐらいの痛みで今の私は止まれない。
３人を無視して東雲君から離れ立ち上がり、数歩進んで3人の方を振り向く。
『時間ないし、これぐらいいいから行こう』
というと3人は呆然としたままこちらを見つめていた。それからほんの数秒後には３人は重々しく立ち上がったかと思えば次の瞬間には何故か東雲君によって横抱きにされそのまま駆け出す。
思わぬ出来事に頭の中が真っ白になる。何が起きているのか状況が理解できない。その中東雲君が走りながら説明をしてくれた。
「何言っても出んだろう。ならこれ以上ステージに影響与えるようなことすんな」
『……あ、は、い…？』
「(うわーこんな戸惑ってるA久々に見たな……類なんて笑ってるし)」
入ってこない頭でなんとか返事だけ返すと、どこからか聞こえてくる笑い声でようやくハッとなる。
『それならこれからそのステージに立つ東雲君じゃなくて類か瑞希の方が適任だと思うけど』
「えーAか弱い僕に運ばせる気なの〜」
『一番信頼してるから』
「え！？急にそんなこと言わないでよ！！すごい照れるじゃんか！」
「あれ？僕は違うのかい」
『笑ってた奴がよく言う』
「おや、これは機嫌を損ねてしまったのかな」
お腹抱えて笑うような人に言われたくない。完全に今の状況を楽しんでる彼に軽く睨みつけ無視することにした。
そして東雲君に再度問いかける
『で、なんで東雲君がこんなことしてるの』
「受付済んだからこっちの方が早いだろう」
『ならおんぶでも「こっちの方が走りやすいんだ」……』
そう言われてしまっては言い返すことも出来ず、彼に抱き上げられたまま受付へと向かった。
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彼岸(プロフ) - みそさん» ありがとうございます！！ここ最近すごい寒いですもんね気をつけておかなければ！みそさんも体には気をつけてください (1月15日 21時) (
レス) id: e50e6542f9 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - 話めっちゃ好きです！寒いので風邪引かないように頑張ってください！ (1月13日 19時) (レス) @page1 id: 10491548f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸 | 作成日時：2024年1月12日 19時
