49話 ページ2
視線を逸らしていると類の方からため息が聞こえてきた。それはそうだろう階段から落ちたという事に一応自覚はしているというのに動こうとしているんだあきられて当然だ……
仕方ないし自業自得だというのに、できれば類には瑞希には嫌われたくないな……
「本当に君という子は……色々言いたいが今はそれどころではなくてね……」
『え……』
「言うか少々迷ってはいるのだけど……これは言わなければいけないことだと僕は思っている。
A冷静に聞いてほしい……これから行われる後夜祭のクラス対抗の対決にRain Skyが出るそうだよ」
『……は』
今類はなんて言った……誰が何に出るって……
今言われた言葉の意味がわからず放心していると彼はそのまま言葉を続けた。
「今校内全体でその話しが持ち上がっている『いつの間にかいなくなっていたあの有名な歌い手のRain Skyがここで演奏する』と今年の優勝候補筆頭だと言われている」
優勝候補筆頭……
何を言っているんだ。なんの冗談だ……
沸々と自分の中で何かが込み上げて来るのがわかる。類の真剣な表情を見るとわかるこれは現実紛れもない事実なのだと。何よりもあの類がこんな嘘をつくはずがないとわかっているからこそ余計に何かが沸き上がってくる。
こんなこと生まれて初めてかも知れない。体全体が熱くなるような頭に血が登る感じ……
嗚呼……だめだ…抑えられない
『…………るな……』
「A…？」
『＿＿ふざけるな』
「「！！？」」
『勝ちたいとかそんなのどうでもいい…そんなことなんかの為にRain Skyを名前を使うなんて絶対に許せない！！』
これまで出したことがないほど感情がこもった低い声……自分の声ではないような声音にこんな声が出せたのかとどこか頭の中で思いながら抑えられない感情に拳を強く握った。
Rain Skyを名乗った何処の誰かにこのどうしようもない感情をぶつけたくなった。
もう誰もRain Skyになることなんてできないんだ。なのにどこの誰とも知らない奴が勝手に使って泥を塗るようなことそんなこと許してたまるか
もし誰かがやるのなら＿＿＿
自分の手で壊してやる＿＿
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彼岸(プロフ) - みそさん» ありがとうございます！！ここ最近すごい寒いですもんね気をつけておかなければ！みそさんも体には気をつけてください (1月15日 21時) (
レス) id: e50e6542f9 (このIDを非表示/違反報告)
みそ - 話めっちゃ好きです！寒いので風邪引かないように頑張ってください！ (1月13日 19時) (レス) @page1 id: 10491548f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸 | 作成日時：2024年1月12日 19時
