20年前の君へ～【O.N.O.s】 (ページ25)

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ひとみページ25

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「だから、ダメだってば！！」

「ええーー」

「ええーー、じゃない！！」

とうとうテストまで1週間を切ったということで、同じ学科で仲のいい4人グループで泊まりの勉強会をすることになった

わからないことを教えてもらうだけでなく、それぞれ先輩から過去問をもらったりと情報交換をするそんな会

大坂くんの家でやることになったのだけれど、なぜかさとしまで行くと言い始めたのだ

「俺も行く」

「だーかーらー、私たちは真面目に勉強すんの！遊びじゃないの！」

そう、これは単位がかかった

大切な戦準備

「邪魔しないから」

「そういう問題じゃなくて…」

「そういう問題じゃん」

さとしは既に身支度を終えていて、準備万端であった

そして、これは全然関係ないのだけど、

近い、距離感が近い……！！

最近、話す時やその他諸々、日常生活面でのさとしと私の距離感は異常だった

彼氏彼女ならまだいいかもしれない

でも、私たちはただの同居人だし

ちょっと、いやかなりやめてほしい…

ふわっとなびく私と同じシャンプーの香りとか

整っている顔面を間近に見せられて赤ちゃんみたいな匂いはするわ

なんかもう無駄にドキドキするから本当にやめてほしい

そして今も、子犬のような濡れた瞳で私のことを見つめてくる

いつも思うけど、なんで男なのにそんなに目が潤んでるの…？

私にも少しでいいから分けてほしい

しかし、このさとしの攻撃はなかなか痛い

何度これで折れてきたか…

どうせ今日も折れてしまうんだろう

「はぁ…わかった、わかったよ」

いつかこの潤む瞳に勝てる日は来るのだろうか