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Aの治療は止血だけで1時間かかった。
いつもなら、それだけの時間があれば何人もほぼ完治の状態まで治せるが、帳に取り残されていた人の治療もあるため、後は高専に戻ってからということにした。


「止血はできたから死にはしない。でもAの治療は難しいな。弱い力で治療するとAの呪力分解に負けてしまう。出力を上げないと治療できないし治りずらいから神経を使う。幸い、Aのポケットに血液のストックがあったから血も足りた。」

珍しく硝子の額にはうっすらと汗が滲んでいた。
Aの治療はそれだけ消耗する。



順にパンダと棘も治療を受け、
硝子は駐車場に並べて横たえている人も診ていく


「全員Aのカプセルを飲んでる。もう残留する呪力はなさそうだ。呪力に当てられて体力を消耗して眠っているだけだ。私の出番はないな。」




硝子の治療がおわるまで黙っていた五条が口を開く
「……Aの力ってさ損だよねぇ。」


「人を助けれるけどそのせいで狙われて、家族と離れなきゃなくなって、怪我をしても僕の力で飛ばしてすぐ運べないし、硝子の力でも治しずらい。」



「…確かにな。大勢がAの血に助けられてる。Aは人に与えるばっかりで、私たちの返せるものは少ないな。」


棘は黙って2人の会話を聞いていた


ずっと繋がれた手は握り返してこない。
肌も青白いまま、意識は戻っていない。


ぼくはまだAの知らないことの方が多い。
最初の頃、家族がいないと言っていた、
呪術師をやっていれば特殊な家系は多いからあまり気にしないでいたけど、
まさか家族に危険が及ばぬよう、離れることを選ぶなんて、しかも小学生の時にだ…
どれだけ寂しい思いをしたんだろうか


Aは自分のことよりも、人を優先させてしまう性格だ。
呪術師にしては優しすぎた。
ぼくが守らなきゃと思っていたのになんだこのザマは。




「棘、顔が険しいぞ。あんまり自分を責めるなよ。俺もAを助けてやれなかった。お前の責任じゃないんだからな。」

パンダがむくっと起きて棘をフォローする



硝子は先程まで電話をしていてが、ケータイをポケットにしまい戻ってきた
「とりあえず、そこに寝てる一般人達は私の知り合いの病院が近くにあるからな、運ぶのを手伝ってくれ」


間もなく何台もの救急車が到着して皆病院に運ばれた
Aも反転術式で治りずらいため、同じ病院の個室に入院した。

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あめはな(プロフ) - ポンコツさん» ありがたいお言葉をー!!嬉しすぎます!読んでいただきありがとうございます(^^)ものすごく励みになります!更新頑張ります!! (2022年6月16日 22時) (レス) id: 570b9235be (このIDを非表示/違反報告)
ポンコツ(プロフ) - ドキドキハラハラしながら楽しく読んでます!これからも更新楽しみにしてます(*‘ω‘ *) (2022年6月16日 22時) (レス) @page19 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
冬眠(プロフ) - ay0706さん» ありがとうございます(*^^*)続きを待ってくれている方がいると思うととても嬉しいです!もうすぐ更新再開しようと思いますのでよろしくお願い致します! (2022年3月26日 8時) (レス) id: 570b9235be (このIDを非表示/違反報告)
ay0706(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (2022年3月23日 1時) (レス) @page18 id: 8b74b012cb (このIDを非表示/違反報告)
冬眠(プロフ) - ポンコツさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!楽しみにしてくれる方がいると思うと感激です(T-T) (2022年2月28日 21時) (レス) id: 570b9235be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめはな | 作成日時:2022年2月25日 7時

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