…恋愛話.You ページ11
颯:「逆にAちゃんは好きな人いないの、能見さん以外で」
逆に話を振られる。
A:「能見さんは恋愛対象ちゃうもん。神、みたいな??」
颯:「ほんとに??」
A:「ほんまやって!!好きは好きやねんけどファンとして!!」
颯:「他に好きな人は??」
A:「いないな」
はぁ…っとそーいちが大きな溜息を吐く。
A:「何??」
颯:「皆が残念な美人って言ってたのが分かった気がする」
A:「え、そんな事言われてるん!!?」
颯:「結構有名だよ」
A:「何か、褒められてへんな」
美人でええやん、何やねん残念って。
そーいちも納得する意味が分からん。
A:「納得せんでよ」
颯:「可愛いんだからさ、少しは男に興味持ったら??」
呆れたように言うそーいち。
…さりげなく可愛いって言ったな。
そーいちにとって、私って可愛いんや…。
別に意識してるわけじゃないけどイケメンに言われたら少しは嬉しい。
鈍感なそーいちは気づいてないけど。
A:「……付き合うとか絶対ムズイやん」
颯:「Aちゃんはまず人を好きになる所から始めないと」
A:「せやから付きおう事を前提に考えて好きになりたいんよ!!」
颯:「……そんなに難しい相手なの??」
A:「そういうわけじゃ……。あんな、振られたくないねん」
恋愛をしないのも失恋したくないから。
傷つくくらいなら恋しなければいい。
そう思って生きてきた。
A:「野球一筋で生きてきたんや、恋愛の仕方も分からん。たまに物好きも居って告白してきた奴も居ったけど野球に集中せん奴に興味なんて湧かんかった」
颯:「野球部の奴??」
A:「そう、そんな奴と甲子園なんて行きたなかったし。それから時間は経つけど相変わらず好きの感覚が分からんねん……めんどくさい女やろ??(笑)」
自虐的に笑って言うもそーいちは一切笑わない。
颯:「めんどくさくない、何も知らないなら覚えて行けばいいじゃんか」
いつもとは違う熱い視線やった。
颯:「男からしたら何も知らない女の子のほうが好都合だけど」
ボッ!!と顔に火がともった。
別にそーいちがそう思ってるはずやないのに、言われてる気分になって。
2人きりのこの空間に意識しないはずがなかった。
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作者名:柘榴 | 作成日時:2024年3月23日 20時