酔っ払い彼女。 ページ46
(上林side)
これは事件だ。
『んふふ。誠知くーん』
「･･･」
ある日の事。
Aさんは友達と飲みに行くと行って出かけて行ったわけだけど──帰って来たらこれ。
酔っ払ってる。
「Aさん･･･どんだけお酒飲んだの」
『ん〜分かんなーい･･･』
「そんな酔っ払って家まで帰って来たの？」
『そうだよ〜』
「･･･何かあったらどうすんの」
『心配ないよー。
ほら、私バリバリ元気でしょー？』
「はぁ･･･」
Aさんは無邪気にピースサインなんてして
ニコニコと楽しそうに笑っている。
･･･可愛い。
じゃ、なくて･･･！！！
「危ないからこういう時は電話して」
『えー？どうして？』
「迎えに行くから。
誰かに何かされたらどうすんの？」
『なぁんにもされないって〜。
ほんとに過保護だなぁ誠知くんは』
そりゃ、過保護にもなるよ。
Aさんが可愛いのが悪い。
「何かされてからじゃ遅いから！
次飲みに行く時は迎えに行く。いい？」
『もー。心配性だなぁ･･･
でも、そんな所も好き！』
「っ･･･」
そう言って抱き着いて来たAさん。
･･･ちょっと、これはやばいって。
こんな積極的なAさん、俺知らない･･･
『ねぇ誠知くん』
「･･･ん？」
『ずっと好き。大好き。愛してるよ』
「･･･」
『だから誠知くんも、私のことずっと好きでいてね』
「･･･Aさん」
俺がいつも思っている事。
Aさんも、思ってくれていたのか。
酔っ払っているとはいえ、嬉しくなった。
そして、込み上げてくる愛しさ。
俺はAさんをきつく抱き締めた。
「心配しなくてもずっと好きだよ。これからも」
『･･･』
「･･････Aさん？」
返事がない。
不思議に思って耳をすますと
スースーと、静かに寝息を立てていた。
･･･酔っ払っているから仕方ないとはいえ
ちょっとは俺の理性ってものも
考えてよAさん。
これじゃあまるで生き地獄･･･
──なんて思いつつも
Aさんの思わぬ本音が聞けて
心から嬉しいとも思った、なんとも複雑な心境の俺なのであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 364人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「プロ野球」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん - はじめまして、いつも楽しくきゅんきゅんしながら拝見しています！夜のお話も読みたい気持ち沸々です…これからも更新楽しみにしています！ (2019年10月29日 22時) (
レス) id: 087b3fd508 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - ゆきピノ♪さん» コメントありがとうございます(^^)色々な呼び方で呼んでいるんですね･･･教えて頂けて助かります。ありがとうございます(*^^*) (2019年4月15日 14時) (レス) id: 9891709b0c (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - ナオさん» コメントありがとうございます(*^^*)作品の方も読んで下さりありがとうございます！！甲斐選手の事は拓也さん呼びなんですね！教えて下さってありがとうございます(^^)先輩や後輩との話し方まで詳しく教えて下さり助かります。また何か分かりましたら是非教えて下さい！ (2019年4月15日 14時) (レス) id: 9891709b0c (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - Kaさん» 教えて下さりありがとうございます！高谷さんと晃さんですね！中村選手の事をどう呼んでいたのかも気になっていたので、教えて頂けて嬉しいです(*^^*)これけらもよろしくお願いします！ (2019年4月15日 14時) (レス) id: 9891709b0c (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - けーんーたーさん» コメントありがとうございます！作品の方も読んで下さっているとの事で、本当にありがとうございます(^^)とても詳しく教えて下さり助かります(>_<)これからもよろしくお願いします！ (2019年4月15日 14時) (レス) id: 9891709b0c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えり | 作成日時：2019年2月25日 0時
