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‥
「はるこう……」
「そ。新チームになって最初の大会だし、発展途上なんだけど、一応、見に来てくんねぇかなって」
十月二十五日から宮城県代表決定戦……が、始まるらしい。
未だにバレー部の試合を観に行けていないわたしからすればとてもうれしいお誘いだ。すぐさまスケジュール帳を開いた。
「えっと、二十六日なら、学校終わったあとに行けるかな」
「あー、まあ、第二セットくらいには間に合うんじゃね」
「そ、そう？」
「おう。じゃあそこまで負けらんねぇな」
そう大きく息を吐いた二口くんを思い浮かべながら、わたしは走った。
──こんなときに限って、掃除当番になってしまうなんて。
会場はもう見えている。
ドタバタしながらも、二口くんにもらったメモを見ながらコートに向かった。
息を乱しながらも階段を上がると、右手に伊達工のバレー部がたくさんいて、すこし萎縮してしまう。制服を着た三年生と思わしき人たちもいればなおさらだ。
どこで観ればいいのか分からず、左手にいる黒い人たちの後ろでいいかな、なんて思っていると三年生の一人と目が合った。
「バレー部の応援？」
「あ、えっと、そ、そうです」
「女子がいた方が士気上がると思うし、一番前で観なよ！」
「え！？」
……成り行きで、最前列で三年生の方と観ることになってしまった。
今は16-19で、僅差で負けている。第一セットは獲られてしまったらしいから、このセットを落としたら敗退となってしまうらしい。
相手チームの力強いサーブで、試合が動き出した。
改めてコートを見ると、見たことある人が多数いる。
二口くんや青根くんは言わずもがな、あのオーバーハンドでボールを触る大きな男の子は一年生だし、八番の男の子は確かパンタロンと呼ばれている女川くんだ。
そんな彼らの、相手を追いかける形で進んでいく試合に目が離せない。
気が付けば相手のマッチポイントで伊達工に緊張感が走る。
ユニフォームの色が違う男の子からのアンダーハンドパスを、二口くんが強力なスパイクで点数にする。
声を上げてよろこぶ三年生の隣で、柵をぎゅっと握りしめた。
その後も一年生の男の子がボールを叩き連続得点。
青根くんのスパイクは相手に拾われてしまった。
一年生、青根くん、そして二口くんがブロックへ向かう。
相手の四番は、腕の真ん中を抜いた。
‥
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幸(プロフ) - あんみつさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです……！こちらまだ単行本未収録でしたか！申し訳ないです。注意書き追加しておきます。 (2020年3月1日 9時) (
レス) id: 08804b505e (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白くて更新凄い楽しみにしてました！！すごいキュンキュンさせられてました！最後の方に本誌ネタがあるんですが多分単行本派の方もいらっしゃると思うので本誌ネタ注意と書いておいた方が良いかと…… (2020年3月1日 8時) (レス) id: 86e8f7f917 (このIDを非表示/違反報告)
幸(プロフ) - 橘さん» コメントありがとうございます！私の書く二口くんにときめいてくださっているのなら嬉しい限りです！ (2020年3月1日 2時) (レス) id: 08804b505e (このIDを非表示/違反報告)
橘 - とても面白く二口くんにキュンキュンさせられてますww (2020年2月9日 19時) (レス) id: a7677655c7 (このIDを非表示/違反報告)
幸(プロフ) - アヤミさん» コメントありがとうございます！少女漫画のイケメンような二口くんを書きたいと思い作成したので、そう言っていただけて本当に嬉しい限りです！応援ありがとうございます、これからもこの作品を宜しくお願い致します。 (2020年1月16日 22時) (レス) id: 08804b505e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸 | 作成日時：2020年1月13日 19時
