エピソード24 ページ28
私は義勇さんの寝ている寝台に腰をかけると、窓の外の月を眺める。
月は欠けること無く満ちていて、どこか青みがかっている。
青い月。
何て調子のいい。
あの時と同じだ。
そう五年前と二年前。あのときも月は青かった
でも、今日とひとつ違うね。
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あの時は、出会いと始まり。
今日は別れ。
「こんなにも身勝手な私は許されないよね……」
私は、貴方を
相談せずにに振ってしまったり。
説明もせずに全く会わなかったり。
今日も怪我を負わせてしまったり。
散々貴方を傷つけたのに
それなのに
色々な人から、貴方が私を探していると聞いても会いに行かず。
嫌われなきゃと言いながら自分の評価が下がるようなことは出来ず。
何より今日私の"存在自体"が怪我を負わせた。
結局自分が傷つく事は出来ない、人で無しなのだ。
それに判っていた。
貴方が死なないように離れる?
そんなの建前だ。
結局は自分が傷つかない為に離れた。
.
何も言わず離れたのだって、
変な妄言を吐き散らすな、と
罵られ無いよう逃げたのだ。
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判っていて隠した。
最低な
私は
鬼殺隊にいる資格も。
貴方の隣に戻る資格も。
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生きている資格さえない。
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窓の外の月は
涙で歪んでもなお、貴方の瞳に見透かされているようで怖かった。
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如月 遥(プロフ) - 桃さん» 了解です! (2019年10月8日 16時) (レス) id: 9e4f323b56 (このIDを非表示/違反報告)
如月 遥(プロフ) - マドレーヌさん» 了解です! (2019年10月8日 16時) (レス) id: 9e4f323b56 (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 6番に一票! (2019年10月8日 11時) (レス) id: a2c93f41d2 (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - 1番が良いです! (2019年10月7日 23時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
如月 遥(プロフ) - 冬空さん» 了解です! (2019年10月7日 6時) (レス) id: b610fda6fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月 遥 | 作成日時:2019年9月16日 18時