Love...35 ページ35
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宏太「無防備すぎるだろ……」
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俺の腕を借りて、俺のキモチなんて知らずに
眠りについたA。
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先生だから手を出さないとでも思ってんのか?
それとも、強引にでも手を出してほしい?
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二人でいる時は先生とか関係ないんだから。
二人でいる時はその辺のカップルと変わらないんだ。
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枕となっている腕とは違う方で自分の方へ引き寄せ、
そっと抱きしめる。
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華奢すぎる体は毛布に、そして俺の腕に包まれているにもかかわらず
少し冷たい。
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隙間ができぬように、だけど壊してしまわぬように
俺は抱きしめなおした。
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俺の目の前にはもちろんAの顔。
こんな感じで理性を保てるヤツ何ていないだろ。
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手を出すなって言う方が無理だろ。
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自分で自分を肯定して、本当は唇にしたかったところを我慢し、
額に優しくキスを落とした。
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その時、窓の向こうからポタポタという雨音が聞こえてきた。
その音は強くなり、ザーッという音に変わる。
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俺とAの二人の世界にも、
そのうち雲がかかり、雨が降り始めるのかな。
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雲はその世界を認めず邪魔しようと、壊そうとするヤツ。
雨はきっと…………
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Aの綺麗な涙。
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2012年11月15日 23時