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「レナ、もうすぐつくけど、どんな気分?」
教会まで後もう少しというところ、エドがそんな事を言い出した。
「そうね……とっても緊張してる。
でも、お母様もお父様も、ずっとこの日を楽しみにしてくれていたし、何より、貴方と一緒だから。
だから……どんなことがあっても大丈夫ね。」
「そう言ってくれて嬉しいよ。
僕も君と一緒ならどんなことでも出来てしまう気がするな。」
「何を言っているの。貴方は私がいなくても何もかもをを完璧にこなしてしまうでしょう。」
「ふふ、僕は君に追いつけるよう常々必死なのさ。」
「……貴方は私に追いつくどころかもうぐんと遠くへ、私が追いつけないところまで行ってしまったわよ。」
「おや、それは新手の嫌味かい?
いや、褒め言葉として受け取っておくよ。
君の口からそんな言葉を受け取るなんて、光栄だよ。」
「もう……!」
「そんなに怒らないでくれよ。
ほら、緊張も解れただろ?」
「……うん。
ありがとう。」
***
「レナ様、エド様、教会へ到着いたしました。」
業者の声と同時に扉が開く。
初めて見る教会は、言葉では言い表せないほどに、神秘的で、美しかった。
建物自体は白く輝き、窓に設置されたスタンドグラスからはキラキラと色鮮やかな光が反射していた。
私はなんだかもう、建物自体から神秘の光が発せられているような気になって、なんだか溜息をついた。
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作者名:林鈴 | 作成日時:2023年2月27日 0時