友達なんて。【東雲 彰人】

25話 ページ26

『私は無事だよ。』



急に光った......




それは私がセカイへと招き入れることの出来る光。




.....もしかして、さっきの言葉に反応があった？




「Aは....来てないみたいだね。」




「寝てるんじゃない〜？今日すっごく疲れてそうだったから。」




「今の時間に寝る人ってあんまりいないでしょ.....」




「でも、ミクが無事で良かった......」




Aは、きてない......？




.....私が呼びかけたのは4人だけ。




確定.....だ。




『みんな。.....急に呼び出してごめん。』




「別にいいよ〜ヒマだったし！それにミクにも会えたしね！」




「そうそう。変な心配、かけないでよね。」





『みんな.....お願い、があるの。』





「お願い.....？」




『あの子を......






_______Aを救って欲しいの。』








絵名side




ミクが言ったお願いは正直びっくりした。




Aを？どうして？




Aは何もなさそうじゃない。




それとも、何かあるって言うの？




私には理解、出来なかった。






奏side



ミクの言葉に、耳を疑った。




Aは抱えている問題でもあるの...？




ミクはそれを知ってたの？




聞きたいことは山ほどあった。




でも1人....いや2人が落ち着いた顔をしていたから、




何も聞くことは出来なかった。








まふゆside




ミクの言葉には、びっくした反面、少し納得した。




.....最初は普通の女の子だって、思ってた。




でも段々、Aだけは表情が読めなくなっていって。




雰囲気が変わることもしばしばあった。




だから、思った。この子も、何か抱えているんだって。




やっばり、そうだったんだねって。









瑞希side




ミクが言った言葉には驚いた。




まさか....ミクも気づいてる、なんて。




ボクと類だけだと思ってた。




...見た感じ、まふゆも知ってたっぽいけど。




Aはボクと類にも昔話をしなかった。




....中学の時は、自分のことで精一杯だったから気づかなかった。




でも時々、苦しそうな顔をしたり、消えそうな顔をしたり。




AじゃないAを見ていく度に、




きっと、昔、何かあったんだろうと思ってた。




でも、ボクにはまだ教えてくれなさそうで。




ボクもボクで、Aに何も聞けなかったんだ。




ホントに何が "友達" なんだろ。



だからボクは決めた。



ちゃんとAと向き合おうって。

26話→←24話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す