好きだと言って、抱きしめて【赤】

33 話 ページ35

あ、ヤバ！見失った！






「どうしよ...」






たぶんあっちはまだ私がいないことに気付いていないと思う。

呼んでもどこにいるか分からないから聞こえるはずもない。



私はとりあえず人ごみから抜け出した。
そしてスマホを開き、どこにいるのか打とうとする。






？
「おい、A！」



「ん？」






名前を呼ぶ声がして振り返ると、立っていたのはしげだった。






「いたぁ！」



重岡
「いたじゃないわ！振り返ったらお前が消えてたからビビったっての」



「ごめん(笑)」



重岡
「ま、えーわ。ここ、ちょうどえぇ花火が見える場所やからな」






そういえば、私が来たのは人が少なくて花火がよく見える場所だ。






重岡
「スマホ開いてるんなら、春奈達にえぇ場所見つけたって送れ」



「おけ」






送信すると、返信はすぐにきた。






「春奈達も見つけたって」



重岡
「絶対こっちがえぇ！」



「んー...でもここなんて言ったらいいか分からん」




重岡
「周りに目印になるものないからな〜」






どうするか聞いてみると、春奈からの提案は衝撃的なものだった。









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『じゃあ、しげと2人で見たら？』

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