好きだと言って、抱きしめて【赤】

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母
「着いた！ここよ」



「...すごい...」






私が住んでいた都会よりもずっと素敵な場所。



空気がおいしくて、海が綺麗で。

なにより...




自由だった。






母
「私はお世話になる家に挨拶してくるから、Aは適当にブラブラしてて。でも、後で挨拶してよ」



「うん！」






私はすぐに駆け出した。


なんて、なんて素敵なところなんだろう。


こんな所があったなんて...




ﾄﾞﾝｯ！






「わ！」



？
「おっと」






転びかけた私を、高校生くらいの男子が腕を引いてくれた。

私はそのおかげで転ばずにすんだ。







「ごめんなさい。前、見てなくて...」



？
「えぇよ！......だけどお前、見ない顔だな」






その人は私の顔をのぞきこんできた。

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