好きだと言って、抱きしめて【赤】

15 話 ページ17

それからしげ達とLINEをするようになって、もっと仲良くなった。






でも、そんな時に事件は起きた。









・









私はベッドの上で漫画を読んでいた。



ふいに、スマホが鳴り出す。






「電話って...何かあったのかな」






『何か』は想像できなかったけど、今どきLINEではなく電話なんて珍しかった。






「もしもし」



重岡
「おい、俺や！」



「しげ、どうしたの？そんなに慌てて」






しげの慌てように、なんだか嫌な予感がした。









.









.









.









.









.









.









.









重岡
「春奈が...誘拐された！！」



「...は、え？」






春奈が誘拐!？そんな訳...






「嘘でしょ!？」



重岡
「なんで俺が嘘つくねん！！」






確かにそうだ。しげが嘘をつく理由もないし、つくわけない。


じゃあ、本当に春奈が誘拐されたってこと!？






「.......な、なんでそれ...」



重岡
「流星達が見たんやって言ってな！その車を追いかけようとしたけど車のスピードじゃ無理で...」



「そんな！早く助けないと！」



重岡
「やから電話したんや！黒い車で男の人が2人乗ってたらしい」






黒い車で、男の人が2人。






重岡
「1人だと危険やから、俺と探すぞ！今お前ん家に行くから待ってｰｰｰｰｰ」






私はしげの言葉を最後まで聞かずに通話を切った。




待ってられるはずない。
早く、助けないと...!!









私はそのまま外に跳び出した。

16 話→←14 話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す