続き ページ28
寂しさを紛らわすために一気にのみほす。
水道のところにコップを置くと、二人の会話が聞こえてくる。
こ[さとみくーん。今日空いてる?ご飯行こー]
さ「あー、」
なんで、すぐ断ってくれないの。
、
、
さ「空いてるよ。」
莉「は、」
こ[なんじー?]
さ「じゃー、1時間後にころんの家行くわ。」
こ[おっけー]
さ「じゃ、ばいばい。」
こ[んー、]
機械音がして電話が切れる。
莉「なんで?予定、あるじゃん。」
さ「は?お前この空気で行くつもりでいたの?」
莉「それまでに、仲直りしようと思ってたもん、」
さ「じゃー、とっとと謝ればよかったんじゃない?」
莉「……だって。それは」
さ「おれ、支度あるから、」
スっと俺の横を通って洗面台の方に向かっていくさとみくんの腕を咄嗟に掴む。
莉「…なんで?」
思わず涙が出てきて。
胸がぐっと潰れるみたいな感じがする。
さ「は、なんでお前が泣くんだよ。お前が電源切ったんだろ?」
莉「っ、ごめ、だって。」
さ「なんですぐ言い訳ばっか出てくるわけ?」
言ってることはさとみくんが正しいし。
莉「……寂しかったんだもん。ごめんなさい、ッ。」
さ「は?」
莉「だってっ、ころちゃんばっかり。るぅとくんが俺の話して。すっごく適当に言って。それで悲しくて、」
さ「……なんでそれ、言わないの?」
ぎゅっと暖かくて、久しぶりに感じた温もりに安心して涙が出てきて。
莉「…迷惑ッだと思って。いえなかった、んだもん。」
さ「迷惑なわけないでしょ。おれも、ちゃんと見てなくてごめん。」
莉「さとちゃっ、ころちゃんのとこ、行かないでっ、おねがい、ッ」
さ「ん、」
ぴりりりり
電話の着信音響いて、さとちゃんの携帯に るぅと の文字が浮かぶ。
さとみくんが俺から体を離して椅子に座る。
ちょっと寂しくなって、さとちゃんの膝にすわる。
さ「おいで。」
さ「…もしもs」
る[さとみくん何やってるんですか!?!?え!?ころちゃんとご飯!?!?馬鹿なんですか!いや、そうですよね。馬鹿ですよね!!!!莉犬が嬉しそうに話してたんですよ!?さとちゃんと久しぶりのデートだって!放送中にもライブ中にも見たことないぐらいの笑顔で言ってたんですよ!!!!!ころちゃんの誘い、今すぐ断ってください!!てか、断れやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!]
さ「うるさっ、」
莉「………さとちゃん、断って、?」
さ「あーもしもし?ころんもいんのー?」
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