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靴、アクセサリー、雑貨、生活用品、菓子や茶葉。
様々な店を渡り歩き、途中で少々荷物が増えた。
何よりゆっくり見る機会がこれまで中々なかったため楽しく、多方面の観点から興味深くも感じた。
意外な一面を知ることもできた。
「あ！新刊入っとるやん！」
狭い店内でそう声を上げたコネシマは一冊の本を手に取る。
表紙から察するに壮大な旅の様子を描いた物語のようだ。
覗き込んだAは少し意外そうな表情を浮かべる。
『お好きなんですか？その本』
「おん！おもろいでこれ！結構リアルで展開も良くてな、まあ知らんのも無理ないけど」
『あまり発行していないので？』
「いや、噂やとめっちゃ南の方の国で売られてるらしいねん。遠すぎてまあ流れてこんけど、ここのおっちゃんはええコネ持っとるっぽくてちょこちょこ仕入れてくるんや」
楽しそうに説明するコネシマが途中でまた声を上げる。
Aも視線をやれば、恰幅の良い男性が柔和な笑みを浮かべて礼をしていた。
「おっちゃん元気やったか？てか仕入れたんなら知らせてや！」
「はは、すみません。お届けしようかと思っていて」
「ああいらんいらん、自分で買いに来た方が他のも見れるしちゃんと金も払えるしな。城やとタダで受け取って俺に渡しに来る奴おるから」
「皆様にはいつもご贔屓にしていただいているので、私としては良いんですがね」
「あかんって。自分の商品と価値を安売りすんな。ちゃんと正当な対価を得てええねんで」
コネシマの話に男性は感謝の意を込めて嬉しそうに再度頭を下げる。
南の国や商人とは別にここにも良いコネを獲得しているが、そんなことよりも純粋に彼の言葉に感銘を受けたようだった。
恐らく城の図書室の蔵書にもこの店は一役かっているのだろう。
彼が読書が好きだとは知らなかった。
国の民とこんな風に接して言葉をかけていたことも知らなかった。
各々の性格や趣向はかなり理解してきたと思っていたが、まだまだ彼らについて知らないことも多いのだろう。
以前よりも少しづつ歩み寄り始めたAは帰ったらおすすめの本を借りてみようかと考える。
そんな時、ふと楽しそうな表情でこちらを振り返る眩しい金の髪。
「ああせや、おっちゃん紹介するわ！こいつ幹部でグルッペンの秘書のA！」
端的に紹介をした仲間の顔を勢いよく仰ぎ見る。
幹部ではないと訂正するも、いやもう間違いなく幹部やでとすぐに返されてしまい、ばっちり目が合うとにかりと笑われる。
屈託のない笑顔にやがて反論する気も失せ、Aも諦めたように苦笑を浮かべて店主へと向き直った。
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華凛(プロフ) - 1番最初から読んできましたが、このパートの78話目のgrさんのセリフに思わず胸がきゅんとしました。お体に気をつけて更新してください。楽しみにしてます。 (2019年7月4日 13時) (
レス) id: 1c6f67374d (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - マロウブルーさん» コメントありがとうございます。長いお話ですが気に入っていただけて嬉しいです！まだまだ続きますが、よければ今後もお付き合いいただければ幸いです！ (2018年11月18日 16時) (レス) id: bb8b65fc2e (このIDを非表示/違反報告)
マロウブルー - あぁ…何で綺麗で壮大で素晴らしい話なんでしょうか…あなたが神か…そうか…！いやもう、ずっと憧れです！追い付きたいと思うことすらおこがまし(殴)本当にこの話大好きです！影ながら応援しております…！ (2018年11月17日 23時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - この話が面白いのでシャオロンのファン辞めますさん» コメントありがとうございます。生きがいとまで言っていただけて恐縮です…！更新遅くて申し訳ないですが、今後とも楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2018年9月15日 20時) (レス) id: bb8b65fc2e (このIDを非表示/違反報告)
この話が面白いのでシャオロンのファン辞めます - 毎回楽しく読ませてもらっております。ぎすメモとともに私の生きがいです。無理せず毎秒投稿してください！(ネタです。すみません。健康に気をつけてください！更新待ってます！) (2018年9月15日 20時) (レス) id: 8c4421707f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃亜
| 作成日時：2017年12月1日 22時
