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拝啓、オスマン外交官殿
並びに、グルッペン総統閣下および我々幹部の皆様
お世話になっております。
Aです。
連絡が遅れて申し訳ございません。
また、この度は多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
私がA本人だということはオスマンさんなら筆跡でおわかりかと思いますが、念のためいくつか証明できる事柄をあげておきます。
グルッペン様の菓子の隠し場所はご自身のデスクの上から二番目の引き出しです。
中略
いろいろとご迷惑をおかけしてしまった自覚はあるので、皆様が処罰を望むのならこのまま退官も辞さないと考えております。
しかし、もしもまだ私を使ってくださる気があるのなら、国の一員だと思ってくださるなら、下記場所まで迎えに来てくださると嬉しいです。
一人では帰りづらいので。
なお、来ていただけるのなら、シャオロンさんお一人でお願いいたします。
皆様お忙しいでしょうし、こちらの身の安全は確保されております。
シャオロンさんなら不足の事態にも対応できるお力がありますから、彼が適任だと考えます。
・
・
・
「…なるほど、うん」
「ご指名やったやろ？」
「おん、嬉しいんやけど、なんか素直に喜べない…なんでや…」
「まあそれはAちゃんが外交官時代みたいな接し方してきとるからちゃうかなぁ」
呑気に告げるオスマンに何人かが反応する。
外交官時代と同じ、つまり以前の距離感に戻ったということだ。
それどころか、
「…こんなもの、過去どころかあいつの外交そのものじゃないか」
久々に声を発した彼は渇いた低音を小さく響かせる。
すぐに喧騒に紛れはしたが、間近で拾ってしまったトントンは堪えるように眉を寄せた。
「で、シャオちゃんは行くんでしょ？」
「当たり前やろ！Aが辞めることなんか誰も望んでへん！帰ってきてほしいに決まっとるやん！」
「そやね。でも何でシャオロン指名なんだろうねー？」
「一番仲ええからやろ？」
「いやいや僕の方が仲ええからな？」
「うーん、まあ近接戦って意味では適任やろうな。帰りも護衛とかあるし」
「この際誰でもいいわ。無事ならそれでええ」
始まった煽り合いを放置して呟くロボロと珍しく冷静なコネシマ。
それを聞いたゾムがくるりとオスマンに顔を向ける。
「俺でもええんちゃうん」
「戦力的にはな。でも、Aちゃんがああ言う以上、多分ゾロゾロ連れてったり代わりに別の誰かが行ったとしたら…」
「…帰ってこんやろうな、絶対」
窓の近くにいた兄さんが、続きを引き取って煙と共に宙へと吐いた。
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華凛(プロフ) - 1番最初から読んできましたが、このパートの78話目のgrさんのセリフに思わず胸がきゅんとしました。お体に気をつけて更新してください。楽しみにしてます。 (2019年7月4日 13時) (
レス) id: 1c6f67374d (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - マロウブルーさん» コメントありがとうございます。長いお話ですが気に入っていただけて嬉しいです！まだまだ続きますが、よければ今後もお付き合いいただければ幸いです！ (2018年11月18日 16時) (レス) id: bb8b65fc2e (このIDを非表示/違反報告)
マロウブルー - あぁ…何で綺麗で壮大で素晴らしい話なんでしょうか…あなたが神か…そうか…！いやもう、ずっと憧れです！追い付きたいと思うことすらおこがまし(殴)本当にこの話大好きです！影ながら応援しております…！ (2018年11月17日 23時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - この話が面白いのでシャオロンのファン辞めますさん» コメントありがとうございます。生きがいとまで言っていただけて恐縮です…！更新遅くて申し訳ないですが、今後とも楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2018年9月15日 20時) (レス) id: bb8b65fc2e (このIDを非表示/違反報告)
この話が面白いのでシャオロンのファン辞めます - 毎回楽しく読ませてもらっております。ぎすメモとともに私の生きがいです。無理せず毎秒投稿してください！(ネタです。すみません。健康に気をつけてください！更新待ってます！) (2018年9月15日 20時) (レス) id: 8c4421707f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃亜
| 作成日時：2017年12月1日 22時
