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二人で仕事を始めてどのくらい経っただろうか。
少なくとも二時間は経ったであろう時間に、不意に書記長室の扉がノックされる。
トントンの返事と共に少し乱暴に開けられた扉、向こうから覗いた顔はやはり知った顔だった。

「あっ、やっぱここに居た。トントン、健康チェックするからAちゃん連れてきてって言ったじゃんー」

間延びしたしんぺい神の声にトントンがハッとした表情を浮かべる。
そして頭に手を当ててため息を吐いた。

「ああ、せやった…ごめん忘れてた」
「だろうと思った。全然来んからさぁ」

そう言ってしんぺい神の視線がAへと移る。
話題の本人はソファーに座って完成済の書類を目の前にいくつも積み、それらを片っ端から読んでいる所だった。


「…心配やなぁ、二人で仕事させるの」
「は?何でや。かなり助かったのに」
「もう絶対仕事しまくるじゃん。仕事せんのもアカンけど君らは体調無視して仕事しすぎるもん」
「さすがにAにはそんなことさせんわ」
「いやいや、わかってるやろうけどAちゃんトントンと同じタイプやからな?絶対自分からやるって言うから」

呆れたようにため息を吐くしんぺい神。
以前倒れた時にも相当世話になったが、これからは間違いなく心配をかけることになるのだろう。
しかしトントンが責められるのは申し訳ない、そう感じたAはすぐに声を上げる。


『しんぺい神さん、私が悪いのです。トントンさんが今日は軽く済まそうとして下さったのに教えを請うたので』
「えっ、いや結局頼んだのは俺やし俺が悪いわ」
「…ほんとに似たモン同士やね。はい、もう今日は書類終わり!Aちゃんは今から医務室!」
『ですがまだお手伝いの途中で…』
「今日はダーメ。初日なんやしそんな気張らんでええの。トントンもキリのええ所で終わりにしてよー?Aちゃんが気ィ遣うから」

スパッと言い切るとAを連れて歩き出す。
はいはい、と肩をすくめるトントンの様子を見るに恐らくある程度は片付いたのだろう。
運ぶ所まではできなかったが、続きは明日にでもやればいい。
退室間際に振り返って頭を下げると、トントンは少しの疲労と共に笑顔を浮かべてひらひらと軽く手を振る。
窓からはいつの間にか西日が差し込み始めていた。

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はろ - 初コメ失礼します。今日初めてこの小説を見つけ一気に読んでしまいました。素敵な作品をありがとうございます! (5月10日 23時) (レス) id: 04eaede967 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - あ、あの、エーデルが死ぬと思ってなくて思わず涙が……(T ^ T)作品好きです!ま、まさかのおおおおってなっておりますっっ! (4月26日 17時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - フーさんさん» コメントありがとうございます。ボキャブラリー広いですか…!?まだまだ勉強不足な面もありますが、そう言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます。続編もあるのでよかったらご覧になってみてください。 (2018年3月14日 21時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
フーさん - 主様のボキャブラリー広すぎるぅううう… (2018年3月14日 13時) (レス) id: c25a3a0724 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - 遊馬さん» コメントありがとうございます。まだまだ拙いですが、お褒めのお言葉とても嬉しいです…!お気遣いありがとうございます。次作もどうぞよろしくお願いします。 (2017年7月7日 14時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:璃亜 | 作成日時:2017年5月24日 22時

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