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足に力が入らずに自力で座れなかったため、乱くんがそのまま私を持ち上げてソファに座らせてくれた。
「何があったのか、ぼくたちに話してほしいね」
「Aさんはまだ話せる状態ではないでしょうし、代わりに自分が」
「……大丈夫。自分の口から話すよ」
七種くんが代わりに話そうとしてくれたが、話せない状態ではないし、自分の口から言った方が当時の状況を上手く思い出せる。
私は、先程の打ち合わせでの出来事を、嘘偽りなくそのまま彼らに話した。
「仕事の打ち合わせは何度もしてきたけど、あんな事されたのは初めてで……」
私の事を全て知っているような口振り、何度も断ってもしつこく連絡先を聞いてきた彼を思い出し、私の手はまた震え出す。
それを見かねた乱くんは、私の手を両手で優しく包み込み、日和くんは私を抱き締める。
「こういうのは業界裏では少なくはない話。だけど、ぼくの大事な人をこんなに怖がらせるなんて、許せないね。悪い日和」
「ほんっと、何で芸能界ってこうなんですかね」
「自分が着いていながら、Aさんをお守りすることが出来ず、お恥ずかしい限りです」
「……茨は悪くないよ。Aちゃんを怖がらせた彼は許せないけど」
私が弱かったばかりにこんな風になってしまったのに、優しい皆はそんな私を心配してくれている。
けれど、これはあくまで私の事情。彼らには無関係な事なのだ。
「雑誌の件は、断った方がいいと思うね！」
「……引き受けてほしい。あの人は害悪だけど、あの雑誌編集会社の雑誌は人気がある。こんな機会そうそうない」
「でも、先輩が」
「この仕事は、Edenに来た仕事。私じゃない」
自分に来た仕事だったら、もちろん断っている。
でも、今回はそうじゃない。
ゲーム制作会社とのコラボに、雑誌のインタビュー。人気の彼らを更に世に売り出すビッグチャンスだ。
それを、彼らのプロデューサーという立ち位置の私の事情で、無駄にするわけにはいかないのだ。
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リア(プロフ) - 最高に面白いです！日和が可愛すぎる！！！更新楽しみに待っています(^^) (2020年1月24日 17時) (
レス) id: f94faaa2fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 凄く私好きな話だと思います！滅茶苦茶好きになりました！！更新待ってます。頑張ってください！！ (2020年1月23日 6時) (レス) id: 1d868b34d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水神友花 | 作成日時：2020年1月19日 12時
