最後の・・・ (ページ21)

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来た。ページ21

年が明けて、突然その時がきた。

幸い、SUJUの宿舎にいた時だった。
下の宿舎から上の宿舎に移動しようとした時、下腹部に激痛が走る。
一瞬のものかとも思ったが、激しい痛みが襲ってくる。
立っていることができず、エレベータの前でうずくまった。

どれくらいそうしたいたのか分からない。
不意に名前を呼ばれ、意識が声の方へ向いた。

RW「ヌナ！」

リョウクだ、よかった。

『っくぅ・・・ウギ・・びびょ・・いん』

RW「何？ヌナ？
どうしたらいいの？」

泣きそうなリョウクは私よりも戸惑っていた。

『くるま・・・出して。
病院っにぃ・・いくか・ら』

もうすでに泣いているリョウクの頬の涙を拭きながら、指示を出した。

宿舎にいるメンバーに、それを伝え、シウォンが車を出してくれた。

痛みは激しさを増し、治まる気配がなかった。
私にはリョウクとカンインが付き添ってくれていた。

病室へはリョウクが入り、カンインは医師と現状の確認をしてくれている。
どうやら、この痛みは陣痛のようだ。
まだ一ヶ月近く早い。ギリギリ正産期だが。
不安は大きかった。

生まれるとわかるとSUJUは早かった。
カンインが一斉送信で、メンバー全員に知らせる。
キュヒョンがチャンミンとミンホに知らせ、ヒチョルがシカとソルリに！
テミンがカイに！ユノがBoAと一瞬で全てに回った。

もちろん恵菜にも。

みんなに回っている頃、私は分娩室に。
付き添いはかわいそうにリョウクがそのまま入ってきた。

私の横で泣きながら励ましてくれる。
苦しい中、自分のことよりリョウクの方が心配になった。
経産婦ということもあり、それほど苦も無く安産で出てきてくれた。

声が聞こえた時、私よりリョウクがホッとしたのか、泣き崩れていた。
助産師さんが生まれた子を胸に抱かしてくれた。

ジョンスにそっくりな笑窪をもった男の子だった。

『ウク！見て！
ジョンスそっくり！』

RW「ヌナ～よかった～
生まれてよかったよー」

『抱いてあげて。ウク。
あなたの甥っ子よ』

私の言葉に反応し、立ち上がって、ぎこちなく抱きしめる。

RW「かわいい～！ヌナ～
本当にトゥギヒョンにそっくりだ！」

リョウクのその言葉に安心した。