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宮舘side ページ23




佐久間に手伝ってもらって、食卓にご飯を並べる


ふっかがラウールに声をかけて、食卓も賑わってきた


相変わらず食べる量は少なめで、大皿から自分の皿に取った量は学生とは思えない


体調がなかなか整わないのもあるけど、やっぱり食欲が湧かないみたいだ


翔「お前それだけ?」


ラ「...違うよ。いっぱい食べてるよ〜」


大皿だから誤魔化せると思っているのか、精一杯の嘘


「これとこれがさっぱりめに作ってあるよ」


ラ「うん、ありがとう」


食欲が減ったラウールが食べやすいように工夫するのが最近の日課


少し優しい味付けにしてみたり、具材を小さくしてみたり


量が食べられないなら間食を増やして、翔太は野菜ジュースなんかを飲ませてみたり


体力の必要な仕事だから過保護になる俺らにラウールは申し訳なさそうにする


この前「ずっとこのままだったらどうしよう」ってふと小さく不安をもらしたんだ


少しずつ大人に近づく中で、壊れた心に自分でも戸惑っているみたい


少しの刺激で不安になるみたいで、いつも「どうしよう」って書いてあるような焦った顔


負のループに陥って、結局卒業式まで状況が変わることはなかった



ラウールside→←佐久間side



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作者名:きゅん | 作成日時:2021年12月5日 0時

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