まっすぐ君だけに２ (ページ6)

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目黒side ページ6

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ラウールから電話が来て、仕事を速攻で終わらせた

なんならライターさんもソワソワする俺にどうしたのかと心配してくれて、これだけあれば足りるよなんて早めに切り上げてくれた

だって、仕事で悩んで泣いていることはあっても、あんなに取り乱したラウールは初めてで

マネージャーさんも最近様子がおかしいのは気になっていたみたいだから、訳を話せば現地解散だったところを車で駅まで送ってくれた

それにしても怒鳴られたって何があったんだろう

めちゃくちゃ泣いてたし、そもそも電車で帰れるか？

ダメだったらちょっと高くつくけどタクシーで帰るか...

色々考えながら、コンビニでラウール用に水とお菓子を買っているとスマホが震える

『学校出たよ。駅にいる？』

『いるよ。慌てなくていいから気をつけておいで』

返信を返してお会計を済ませる

しばらくわかりやすい場所に立っていれば、遠くからふわふわの金髪頭が見えてきた

｢ラウール、こっち｣

ラ｢っ...めめ！｣

俺を見つけるなり走って抱きついてきた

早退してるからまだ学生が外を出歩くには早い時間

制服姿の男の子が、ましてや男に抱きついているなんて異様な光景で

それでも今日はそんなの気にせずに抱きしめ返して、背中を撫でてやった

｢帰ろうか。電車乗れる？タクシー呼ぶ？｣

ラ｢電車で大丈夫、ありがとう｣

電話越しではパニックだったから心配してたけど、少し落ち着いてるみたい

でもマスクから覗く顔は、目が真っ赤に腫れてるし、小さな子供みたいに涙で少し湿ったタオルが手に握りしめられていた

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