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内臓 ページ43
-hira-
人間には、内臓がある。
内臓を、皮で包んでいる。
その皮に、穴が空いていたり毛が生えていたりする。
その穴の位置や大きさには個人差がある。
平等なのは命の重さと、生まれたてのときくらい。
逆に言えば、どんなにブスだろうと美人だろうと、
皮さえ剥いでしまえば、みんな同じ肉の塊なわけだ。
肉塊と肉塊で愛し合っては傷付き合って。
それでいい、それでいいのだ。
人に頼って、頼られて。
支え合っては利用し合って。
出会って、別れて、また出会って。
余命数十年の人生を、愛し愛され謳歌する。
キヨとAさんという二つの肉塊も、
別れを目前に笑ってる。
卒業式、綺麗に咲いた桜の下で、唇を重ね合わせる。
俺たちはそれを遠くから、近くて遠いそんな距離で、見詰める。見詰めるだけ。
「桜、綺麗だね」
「うん、そうだね」
************
北海道では卒業式の日に桜はほとんど咲きません。なので大体の卒業ソングに喧嘩売ります。
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作者名：えだまめだま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/edamannf1
作成日時：2019年1月12日 21時
