目線18〜天使と熊� � ページ19
1年前の4月の出来事だった。
「安子･･････」
自分の面接先に高校時代から付き合っていた彼女がいるとは思わなかった。
「たっちょん？！ここで働くん？何で言ってくれんかったの」
自分のことを見て、バタバタと焦る彼女に微笑む。
大倉は高校の時にバスケ部で、そのバスケ部のマネージャーをしていたのが安子だった。
大倉が高校2年生の時、つまり、安子たちは高校3年生で、最後の試合をしている時だった。
大倉は背の高さや運動能力の高さから、高校からバスケを始めたものの、2年生の時には試合に出れる機会をもらっていた。
その日もスタメンと交代して試合に出ていた。シュートも決め、リバウンドも取り、ノリに乗っていた時、大倉がディフェンスをしていると相手が無理に攻め、大倉の腿に相手の膝が入った。大倉の腿には青紫のあざが出来、すぐに交代となった。
大倉がコートからいなくなった途端に、リバウンドは取られ、相手の攻撃が多くなって点は決められる一方だった。ベンチに座って、焦っている大倉にケアをしていたのが安子だった。
「大倉くん！落ち着いて、みんなまた流れを戻してくれるから」
「先輩･･････でも･･････」
「私は、みんなを信じてるから」
真剣な眼差しで安子は大倉を見る。大倉はその熱い瞳にドキッとした。
結局、監督から大倉は出せないということでベンチから応援していたが、チームは負けてしまい、3年生との試合はこれで終わりとなってしまった。
「大倉泣くなよ。お前がおらんかったらもっと前に負けとったわ。ここまで来れたんわお前のおかげやで」
「でも、あそこで俺が避けとったら･･････」
3年生からの言葉に大倉の涙はずっと止まらなかった。もうお前顔洗ってこいと言われ、大倉は体育館裏の水道へと向かった。そこには安子がボトルを洗っていた。
「そんな大倉君泣かんでよ。足は大丈夫･･････なん･･････」
安子の目からも涙が溢れ出していた。大倉はこの人も戦ってたんやと思った。試合には出ていないけど、練習の準備、ボトルの用意、ビブスの洗濯、スコア記入など部員のために尽くしてきた。
いつも練習中に声を出してカウントしている姿、練習後のお疲れ様と言う笑顔を思い出し、目の前で肩を震わして弱々しく泣く安子に、大倉は恋をしていた。
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隆平Loveな緑紫(プロフ) - ありがとうございます。 (2017年3月10日 17時) (
レス) id: 170c453007 (このIDを非表示/違反報告)
枝豆子 - 隆平Loveな緑紫さん» すいません。同じことを思っていう方もいると思うので、説明文に書かせてもらいます。こちらの配慮不足でした。 (2017年3月10日 16時) (レス) id: 4a79a9806f (このIDを非表示/違反報告)
枝豆子 - 隆平Loveな緑紫さん» コメントありがとうございます。丸子ちゃんは出ない予定です。 (2017年3月10日 16時) (レス) id: 4a79a9806f (このIDを非表示/違反報告)
隆平Loveな緑紫(プロフ) - 見落としてるかも知れないですけど丸子ちゃんは出てきてます？ (2017年3月9日 18時) (レス) id: 170c453007 (このIDを非表示/違反報告)
R.N大好き - 続きを待ってます！頑張って下さい！ (2017年1月24日 18時) (レス) id: b16b009f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：枝豆子 | 作成日時：2017年1月24日 17時
