目線16〜安子の危機〜 ページ16
錦子にとって地獄の木曜日が過ぎ、今日は金曜日。この日の3つ目の授業の講師は、大倉と安子のカップルのみとなっている。
大倉の見ている生徒は倉子で、今日が数学の授業最後の日なのである。安子はこの日3つ目の授業のみとなっており、この授業が終わると、その後の時間は報告書を書いて帰るだけだ。その時間を使って倉子と国語の授業は何曜日にしようか決めようと思っていた。
授業が終わり、安子は自分の生徒を見送った後、大倉と倉子の授業が終わるのを確認すると倉子を呼び止めた。
「倉子ちゃん。今度国語の授業を担当する青川です。」
倉子は安子の方へと顔を合わせる。
「知ってますよ。安子先生って呼んでもいいですか」
ニコリと笑う綺麗な彼女に安子先生と呼ばれることに嬉しい気持ちでいる安子は、曜日の方を合わせたいんやけど･･････とスケジュール帳を取り出す。すると倉子が、
「長くなると次の授業の生徒さんたちに迷惑だと思うので、外で話しませんか」
と告げる。安子は、曜日を決めるだけやのにと思いながら倉子と共に塾から出ていった。
「金曜日の4つ目の授業やね。じゃあ来週からはこの次の授業に来てね」
予定を決めた安子は塾に入ろうとした。しかし、それを倉子が阻止するように安子に話し始めた。
「いいですよね、国語が出来て。羨ましいですよ」
「いや、そんなん･･････倉子ちゃんも勉強がんばれば点取れるって」
安子がガッツポーズをしながら答える。
「じゃあさ、がんばれば大倉先生も取れる？」
先ほどと同じくニコリとした表情で倉子が答えるものの、まとっている雰囲気は明るいものではなかった。
「え？」
安子がキョトンとした顔で首を傾げる。
「そういう表情したら大倉先生に可愛いって言ってもらえるの？」
倉子は安子に近づく。安子は自分より背の高い倉子の自分を見る目から逃れず、そのまま後ずさりをする。
その瞬間、塾のドアが開き、中から大倉が出てきた。
「やす･･････青川先生と、倉子ちゃんか。お疲れ様」
「大倉先生お疲れ様です。今まで数学教えてもらってありがとうございます。また分からないところがあったら聞きますね」
倉子がパッと安子から目線を外し、大倉の方を見て、明るく答える。
「･･････お疲れ様です」
安子も大倉へ言葉を返す。
しばらくして大倉の姿が見えなくなると、倉子は安子にまたニコリとして言う。
「来週からの授業よろしくね。安子先生」
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隆平Loveな緑紫(プロフ) - ありがとうございます。 (2017年3月10日 17時) (
レス) id: 170c453007 (このIDを非表示/違反報告)
枝豆子 - 隆平Loveな緑紫さん» すいません。同じことを思っていう方もいると思うので、説明文に書かせてもらいます。こちらの配慮不足でした。 (2017年3月10日 16時) (レス) id: 4a79a9806f (このIDを非表示/違反報告)
枝豆子 - 隆平Loveな緑紫さん» コメントありがとうございます。丸子ちゃんは出ない予定です。 (2017年3月10日 16時) (レス) id: 4a79a9806f (このIDを非表示/違反報告)
隆平Loveな緑紫(プロフ) - 見落としてるかも知れないですけど丸子ちゃんは出てきてます？ (2017年3月9日 18時) (レス) id: 170c453007 (このIDを非表示/違反報告)
R.N大好き - 続きを待ってます！頑張って下さい！ (2017年1月24日 18時) (レス) id: b16b009f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：枝豆子 | 作成日時：2017年1月24日 17時
