【HQ】残業終わり【社会人パロ】 (ページ16)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:18,912 hit

▼03鼓動ページ16

PM1:00

『1時なんで設計部の状況見てきますね』

「おー、じゃあ俺営業部」

夜久に報告するA
するとそれに夜久も自身の仕事を作った

「A」

『なーに白布』

「ダメ出し喰らった回数聞いといて」

『ん？…わかった』

「特に意味は考えなくて良いから早く行け」

『ういー』

真っ直ぐ机と向き合ったままの白布に
返事を返すと、
Aは設計部へ向かった

(…俺ほんと素直じゃないな…)

白布は密かにそう思う。

－－－－－－－－－－－－－－－－

移動中に、国見英に遭遇したA

『あれ、国見ちゃん』

及川の国見ちゃん呼び影響で
自然と“国見ちゃん”
と呼ぶようになってしまった

「あ…Aさん」

『久しぶりー、整理室行くの？』

「まあ、資料置きに」

エレベーターの中に乗りドアが閉まる、
というところで
この後予想もしなかったことが起きた

ｶﾞｺ

『…え』

「…うわ」

ドアがあと数㎜で閉まるという
ところで、
なんと

エレベーターが停止した。

生産管理部がよくやってしまうことで、
何度か当たったことのあること。

中は暗くなり、
うっすらと中から光がさし込む程度。

『え、く、国見ちゃ』

資料を落としてでも
共にいる存在を確認したかった。
心細くて仕方ない

「…大丈夫ですか」

『う、ん』

肩を少し抱き寄せられる形になる

こういうとき、
(結構背高いんだな)
と不意に思ったりする。

国見の腕の中に
すっぽり収まったA

「…Aさんの匂いがする…」

『ぎゃ、く、くすぐったい』

首辺りにさらさらの髪があたり、
少しビクッと反応してしまうと

「……Aさん、ほんと可愛い」

『…え、なに言って』

「…エレベーターとまって良かったかも」

『ちょ、国見ちゃ…!』

今は本当に抱き締められている
そんな形になり
困惑も増すが

(なんか、恥ずかしい…)

胸の鼓動は速くなるばかりだった